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チョ・ヨンウクの“選曲眼”が光る楽曲の数々~音楽の魅力

パク・チャヌク監督の最新作『別れる決心』の舞台挨拶。この作品でもチョ・ヨンウクは音楽を担当している
パクチャヌク監督の最新作別れる決心の舞台挨拶この作品でもチョヨンウクは音楽を担当しているGetty Images

本作の音楽を担当するのは、韓国映画界を代表する音楽プロデューサーであり、スーパーバイザーも務めるチョ・ヨンウク。チャヌクの作品では、本作の他に『お嬢さん』なども手掛けている。

抜群の“選曲眼”を持ち、編集により音楽を構成する「コンピレーション」を韓国映画界に浸透させたとされるヨンウク。本作の音楽でも、彼のセンスが遺憾無く発揮されている。以下では、20曲以上に上る曲の中から、とりわけ印象的な曲を4つ紹介しよう。

まずは『look who’s talking』。監禁から解放されたオ・デスが、屋上で自殺を図ろうとする男のネクタイをつかんで救おうとするオープニングシーンで流れる曲である。弦を引っ掻くような弦楽器のリフレインにエレキギターのファズが加わって観客の不安を存分に掻き立て、まさに「ツカミはOK」という仕上がりになっている。

また、オ・デスが追い詰められ、ペンチで歯を抜かれそうになるシーンでは、ヴィヴァルディの「四季」の「冬」を採用。弦楽器の荘厳な音色がシーンの緊張感を盛り立てている。

そして本作では、ウジンがダムに身投げしようとする姉を救おうとする際に流れる「criesand whispers」や、エンディングテーマの「the last waltz」など、ワルツが登場することにも注目したい。チャヌクによれば、本作のテーマは「時間」であり、現在と回想の往還を表現するためにワルツを採用したのだという。

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