哀愁漂うビル・コンティの楽曲〜音楽の魅力
本作の作曲を手掛けたのはビル・コンティ。『ロッキー』(1976年)のテーマ音楽を手掛けた大物作曲家だ。
コンティは、本作で、ハードボイルドらしくジャジーを提供。時にギターサウンド、時にオーケストラを交えながら、本作の怒涛の展開を盛り立てている。では、サウンドトラックの中から、とりわけ印象的な楽曲を紹介しよう。
まずは、オープニングに流れる「Main title」とエンディングに流れる「Reunion and Finale」。この楽曲では、フラメンコ風のギターサウンドに、哀愁漂うサックスの音色が重なり、都市をさまようグロリアの孤独な生き様を巧みに表現している。
また、グロリアがマフィアたちと派手な逃走劇を繰り広げるシーンで流れる「Chase No.1」「Chase No.2」では忙しない弦楽器のメロディと木琴の音色が印象的。観客の興奮を煽るのに一役買っている。
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