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カタカナを使用して違和感を表現

映画『マトリックス』
映画マトリックスGetty Images

ホワイトリーは妻と協力し、文字をスキャンしてデジタル化した後、ウォシャウスキー姉妹が望んでいる美学を表現するのに最も適した日本語のタイポグラフィを選択。

「ひらがなと漢字は複雑すぎました」、「そこで、シンプルな形が非常に素敵だったカタカナを使用することにしました」と、ホワイトリーは話す。

ホワイトリーは同僚のプログラマーであるジャスティン・マーシャルと、オープニングは生き生きとしていて、マンガの文字構造を彷彿とさせるものにしたいと考えていた。

その後、細部までこだわるため、古いIBM PCのCRT(ブラウン菅)モニターに表示される文字を模倣し、独特な緑色を実現。また、既存の文字(寿司レシピ)にアラビア数字を追加し、特定の文字を繰り返し表示することで「何かがおかしい」という感覚を高めている。

映画公開後、細部にわたるこだわりが実を結び、デジタル・レインは、『マトリックス』の代名詞として認知されるようになった。『マトリックス』以来、ホワイトリーは、様々な役割で他のプロジェクトに貢献した。

彼は、『LEGO® ムービー』のコンセプト・アーティストおよびデザイナーとして働き、『レゴニンジャゴー ザ・ムービー』とザック・スナイダー監督の『ガフールの伝説』でプロダクション・デザイナーを担当。テレンス・マリック監督『シン・レッド・ライン』ではVFXデザイナーを務めた。

マーシャルは、『ガフールの伝説』、『華麗なるギャツビー』、『ハッピー フィート』の研究開発監督者であり、SF映画『ノウイング』ではソフトウェア開発マネージャーを務めた。

ホワイトリーは、このデジタル・レインを「私がデザインしたものの中で、最も長持ちするもの」だと語っている。全ての始まりとなった料理本は、彼の奥さんのコレクションとして今も残っているという。最高のアイデアは、意外でシンプルなところから生まれるようだ。

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