ウエスト・サイド物語　【ネタバレあり】あらすじ

パーティー当日。ジェット団とシャーク団はフロアで激しいダンス対決を繰り広げる。渋々会場にやってきたトニーはマリアと出会い、２人は運命的な恋に落ちる。ベルナルドは、敵対組織の元リーダーに惹かれる妹を見とがめ、彼女を無理やり帰宅させる。

話し合いの末、両団の決闘は翌日の夜に行わることになった。会合の席に顔を出したトニーは、決闘では武器を使わず、素手で闘うことをお互いのチームに誓わせる。

一方、トニーとマリアの恋は燃え上がるばかり。婚礼衣装店で再会した２人は、結婚式のまねごとに興じ、愛を確かめ合う。マリアは兄に対し、決闘をやめるように懇願するが、その思いは叶わない。

その夜、決闘場にジェット団とシャーク団が現れる。トニーは争いを止めるため、ベルナルドを説得しようとするも、すでに戦闘態勢のベルナルドは聞く耳を持たない。その場の雰囲気がヒートアップする中、リフとベルナルドがナイフでけん制し合う展開に。

トニーはリフをなだめようとするが、その隙をついてベルナルドはリフの腹に刃を突き立てた。可愛がっていたリフが殺されトニーは激怒。我を忘れてベルナルドをナイフで刺し殺してしまう。

その頃、マリアはアパートの屋上でトニーを思っている。そこにシャーク団の団員であるチノ（ホセ・デ・ヴェガ）がやってきて、ベルナルドの死を伝えた。

兄の訃報を受け、嘆き悲しむマリアのもとにトニーがやってくる。２人は運命を呪いながらも、共に生きていこうと決心。ベルナルドの恋人であるアニタ（リタ・モレノ）が帰ってきたため、２人は再会を誓い合い、一旦別れる。

アニタはマリアがトニーと会っていたことを責める。しかし、マリアの話を聞くうちにトニーを想う気持ちの強さに胸を打たれ、彼女の味方になる。

その後、アニタはマリアからの伝言を伝えるため、トニーの潜伏先へ向かうも、そこはジェット団の根城と化していた。ベルナルドを恨むジェット団の若者たちは、アニタに乱暴を働く。アニタはジェット団への憎しみを強くし、「マリアは逆上したチノによって殺された」と嘘をつく。

トニーはアニタの言葉を真に受け、絶望。チノを探すべく町を彷徨うが、不意にマリアと遭遇する。再会を喜び合う２人だったが、喜びも束の間、トニーは背後からチノの銃撃を受け、絶命。

その場にはジェット団とシャーク団の若者が結集している。マリアはチノから拳銃を取り上げ、周囲の若者たちに銃口を向けると、「あなたたちが兄やトニーを殺したのよ！」と泣き叫び、その場に倒れ込む。マリアの悲痛な叫びを聞き、両団の若者は争うことを止める。若者たちはトニーの遺体を協力して運び、その場を去るのだった。