レオナルド・ディカプリオ演じる詐欺師フランクの物語は嘘?! 映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の”真実 “とは
巨匠スティーブン・スピルバーグ監督と、実写版『ライオン・キング』(2019)の脚本家ジェフ・ナサンソンが制作した映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002)。天才詐欺師の人生を描いた同作は、多くのファンを魅了した。今回は、米colliderを参考に、実話に基づき作られたという同作の物語の真実を追及していく。
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の奇想天外な物語は真実なのか?
天才詐欺師の主人公フランク・W・アバグネイル・Jrの波乱万丈の人生を、コメディ、ドラマ、ロマンス要素含めて、軽快なタッチで描くことに成功した本作。
俳優レオナルド・ディカプリオとトム・ハンクスが織り成す、実話に基づいた奇想天外な追走劇は、多くの視聴者を虜にしヒット作となった。
本作は、フランク・W・アバグネイル・Jrの自伝小説『世界をだました男 Catch Me If You Can』(1980)に基づき製作されている。同作の主人公は、大手航空会社パンアメリカン航空(パンナム)の給与名簿に偽造で名を連ね、世界を飛び回る。その後も学歴を偽り、社会的信用度が高いとされている医師と弁護士という職業の両方に就職。海を渡って逃亡し、外国の刑務所に収監される。
しかしこの奇想天外な内容に歓喜した、映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』ファンにとっては、この物語のどこまでが一体真実なのか疑問に思うことだろう。
映画内では、俳優トム・ハンクス演じるFBI捜査官カールが、追いかけていたフランクの居場所を突き止める。フランクは自分を捕まえようと追いかけるカールと、ホテルの一室で対面する。しかし、フランクは自身がシークレットサービスのバリー・アレンだと名乗り「私もフランクを追っていたが逃げられた」と嘘を付き、その場から逃亡する。
他にも、医者や弁護士という職業に関しては、映画作品を視聴したフランクが登場した専門用語やなりふりを真似する姿も映し出される。
さらには、FBI捜査官のカールに「どんなズルをしてルイジアナの司法試験を受かったんだ」と尋ねられたフランクは、「2週間勉強して受かった」と発言する。それらのシーンは、実際にもあったのだろうか。
実際、自伝小説『世界をだました男 Catch Me If You Can』を書いたフランク・アバグネイルという人物は、話を誇張することで知られている人物である。そのため、彼の話の事実確認を試みるジャーナリストが後を絶たない。