Netflix実写版『進撃の巨人』
どうすれば成功する?
アクションではなくホラー映画として実写化するのは一つの手かもしれない。
実際、期待外れに終わった『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015)も、巨人を恐ろしい存在として描くことには成功している。また、ホラーとしての側面が強調されれば、観客はキャスティングやアクションシーンの粗を気にせず映画に没頭できるかもしれない。
ただ、それでも予算の問題は残る。例えば、『Death Note/デスノート』や『カウボーイビバップ』(2021)の制作費は、1話当たりおよそ700万ドル~800万ドル(約10億円~約12億円)で、『ONE PIECE』の場合は1話当たり約1800万ドル(約27億円)もかかっている。特に『ONE PIECE』の場合、第1シーズンは東の海編のみで、戦闘シーンはそれほど多くなかった。それでもこれくらいかかるのだ。
ここから考えると、もし『進撃の巨人』を実写化した場合、巨人の登場や、調査兵団の立体機動装置の再現に莫大な予算が必要となるだろう。しかし、さまざまな映像技術に精通したNetflixなら、それなりの予算を投入できるかもしれない。
世界中にファンがいる『進撃の巨人』だけに作品の質がよほど粗悪でない限り、利益の上昇を見込めるだろう。また、実写版『ONE PIECE』のように芸達者を集めれば演技への不安もなくなるはずだ。また、中毒性の高さや心揺さぶるストーリーが魅力の『進撃の巨人』は、うまくいけば『ONE PIECE』を凌ぐだけでなく、実写化映画史上最高傑作になる可能性も秘めている。
ただ、実写化映画の成功には、原作者による演出指導は不可欠だろう。
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