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ニーノ・ロータによる重厚な音楽と繊細な音響表現にも注目

サウンドトラックのメインテーマである『愛のテーマ』は、映画史上最も有名な映画音楽と言っても過言ではない。音楽担当のニーノ・ロータはイタリア出身の作曲家であり、フェデリコ・フェリーニ作品のスコアで知られる、20世紀を代表する映画音楽家である。『愛のテーマ』はマイケルが敵襲を恐れて故郷のシチリア島に移り住むシーンで初めて使用され、彼と恋人のアポロニア(シモネッタ・ステファネッリ)がベッドを共にする場面では、アレンジを変えて奏でられる。

ニーノ・ロータ
ニーノロータGetty Images

また、もう一つのメインテーマである『ゴッドファーザー・ワルツ』は、マフィアの頭首となったマイケルが妹コニーの旦那であり、裏切り者であるカルロ(ジャンニ・ルッソ)を粛清した直後に流れる。組織のために身内を殺し、修羅の道へと突き進むマイケルの悲壮な内面を力強く伝える、『愛のテーマ』に勝るとも劣らない名ナンバーである。

本作はまた、音響表現の面でも充実している。マイケルがレストランでピストルを手にするシーンでは、絶妙なタイミングで電車の通過音が響き、サスペンスフルな効果を発揮。他にも随所で物音がシーンのインパクトを強める働きをしており、視覚のみならず耳をも楽しませてくれる。

《主な使用楽曲》

『愛のテーマ』ニーノ・ロータ

『ゴッドファーザー・ワルツ』ニーノ・ロータ

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