青春時代の夢だった『DUNE/デューン』
―――あなたの青春時代の夢が実現した『DUNE/デューン 砂の惑星』について、10代の自分は満足していると思いますか?
「複雑な心境です。この映画化に着手したとき、最初に声をかけたのが映画作曲家のハンス・ジマーでした。が、期待に胸を膨らませると同時に『私たちは失敗する運命にあるのだろうか?』とハンスに聞かれたのを覚えています。
しかし、フリーメンやハルコンネン(『デューン』に登場するの中心的なグループ)は、私の夢見たものに近く、10代の自分が喜んだであろう瞬間がたくさんありました。
映画化の過程で変更した内容はいくつかあるので、全てのストーリーを消化するにはきっと何年も掛かります。技術的にも映画的にも、私の人生で最も挑戦的な経験でした。今でも朝起きるとこの映画化を行う機会に恵まれたことに幸せを感じています」
―――フランク・ハーバードの原作では、『砂の惑星』の次作である『砂漠の救世主』は前作から12年後が描かれます。『デューン』の三部作の完結を急がないのは、そのためもあるのですか?俳優たちが年を重ねるのを待っている?
「そうではありません。つい最近パート2を終えたばかりですが、パート1から1時間も間を空けずにパート2の撮影を行っていたのです。不満があるわけではなく、もちろん仕事は恵まれていると感じているけど、ただ、体力的に2週間ほど回復する必要があるのです。
適切な脚本を書くためでもあります。現在、4つのプロジェクトが進行中です。そのうちの1つは秘密のプロジェクトで今はまだ話せませんが、近いうちに日の目を見ることになります。
だから3作目の『デューン 砂漠の救世主』とステイシー・シフの『クレオパトラ』に取り組む前に、プロジェクトの合間に何かやるといいんじゃないかと思います。これらのプロジェクトはまだ執筆中なので、その行方を見守ることになります」