天才監督イエジー・スコリモフスキの集大成。映画『EO イーオー』。第95回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネート
イエジー・スコリモフスキ監督×サンドラ・ジマルスカ主演映画『EO イーオー』が、2023年3月開催の第95回米アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされた。サーカス団から追われたロバの旅を描き、フランスで動員数10万人超えを記録した本作は、5月5日(金)より日本公開される。
アカデミー賞国際長編映画賞にノミネート
天才イエジー・スコリモフスキの集大成となる傑作
本作の監督を務めたのは、戦後のヨーロッパ映画界で最も評価の高い映画監督の一人であるイエジー・スコリモフスキ。
第75回カンヌ国際映画祭では審査員賞・作曲賞2部門を受賞、全米映画批評家協会賞では外国語映画賞/撮影賞の2部門を受賞するほか、フランスでは10万人を超える動員を記録し、北米でも2館で2万人超えの動員を記録。
2022年のカイユ・デュ・シネマ、The Ringer、TIMEのベスト10、The NEW YORK TIMESでは2022年のNO.1ムービーに選出されるなど、『EO イーオー』は世界中で高い評価を得ており、スコリモフスキ監督は84歳にして初のアカデミー賞ノミネートとなった。
ロベール・ブレッソンの『バルタザールどこへ行く』に着想を得た本作の主人公は、”EO(読み:イーオー)”という名のロバ。サーカス団から連れ出され、ポーランドからイタリアへと予期せぬ放浪の旅に出ることになる。
ポーランドの新進女優、サンドラ・ジマルスカが主人公“EO”のサーカス団のパートナー、カサンドラを演じるほか、イタリアの俳優ロレンツォ・ズルゾロ、フランスの至宝イザベル・ユペールら、強烈な個性と印象を残す俳優陣演じるキャラクターと、旅を続ける“EO”の出会いにも注目だ。
【ストーリー】愁いを帯びた瞳とあふれる好奇心を持つ灰色のロバ、EO。サーカス団から連れ出され始まった予期せぬ放浪の旅のさなか、善人にも悪人にも出会い、運を災いに、絶望を思わぬ幸福に変えてしまう運命の歯車に耐えている。しかし、一瞬たりとも無邪気さを失うことはない。
【作品情報】
監督:イエジー・スコリモフスキ
脚本・製作:エヴァ・ピアスコフスカ、イエジー・スコリモフスキ
出演:サンドラ・ジマルスカ、ロレンツォ・ズルゾロ、イザベル・ユペール
2022/ポーランド、イタリア/88分
© 2022 Skopia Film, Alien Films, Warmia-Masuria Film Fund/Centre for Education and Cultural Initiatives in Olsztyn, Podkarpackie Regional Film Fund, Strefa Kultury Wrocław, Polwell, Moderator Inwestycje, Veilo ALL RIGHTS RESERVED
【関連記事】
映画「気狂いピエロ」なぜゴダールは天才なのか? 巨匠・ゴダール入門に最適な初期代表作<あらすじ 考察 解説 評価>
映画「アメリカの夜」ヌーヴェルヴァーグの天才によるフランス映画 珠玉の音楽を手がけたのは?<あらすじ 考察 レビュー>
映画『ミッドサマー』不愉快なのに引き込まれる…。前代未聞の“明るいホラー”の魅力を徹底分析<あらすじ 解説 考察 評価>