ホーム » 投稿 » 海外映画 » レビュー » 映画『ファニーゲーム』映画史上もっとも不快…? “胸糞映画”の金字塔を徹底解説<あらすじ 考察 評価 レビュー> » Page 2

映画『ファニーゲーム』【ネタバレあり】あらすじ

堪忍袋の緒が切れたアンナは、ペーターを追い返そうとするが、そのタイミングで1人の青年・パウルがやってくる。パウルは図々しくもリビングに押しかけ、ゲオルグのゴルフクラブを試してみたいと懇願する。アンナは仕方がなく許可をするが、内心は2人に対する不信感でいっぱいだ。パウルがゴルフクラブを持って外に出て行くと、程なくして飼い犬の鳴き声がパタリと止む。

その頃、ゲオルグと息子は別荘近くの海辺でヨットをいじっていた。飼い犬が急に静かになったことを不審に思い船を降りるが、その際に携帯ナイフを落としてしまう。別荘の台所では、ペーターとパウルがアンナに再度卵を要求している。アンナはそれを断ったところで、ゲオルグたちが帰ってくる。

「犬に飛びつかれたから卵が割れてしまった」と嘘をつくパウルに対し、アンナは激昂。ゲオルグは妻の怒りに共感し、パウルの頬を平手で打つ。すると、パウルはゴルフクラブをゲオルグの足に思いっきり振り下ろし、ペーターは息子の身を捕らえて人質にする。

足を骨折したゲオルグは、アンナに通報させようとするが、彼女の携帯は水没して使えない。パウルは遠回しな表現を使い、ゴルフクラブで飼い犬を殺したことを示唆する。

アンナはパウルと共に屋外に出て、車の中の犬の死骸を発見する。その際、近くに別荘を構える友人夫婦に出くわすが、パウルから「普通に振る舞え」と脅され、SOSを発することができない。

横暴な振る舞いとは裏腹に、丁寧な言葉づかいでゲオルグ家に接するパウルとペーター。アンナは「丁寧語はやめなさい」と告げ、それから2人は言葉遣いも乱暴になっていく。ゲオルグは2人に暴行の目的を訊くが、「目的などない」と答える。そして、「今から12時間後にお前ら家族は全員死ぬことになる」と告げる。

パウルとペーターは遊戯感覚でゲオルグ家をいたぶっているようだ。パウルはアンナに服を脱ぐよう指示し、2人は彼女の裸体を鑑賞するが、レイプする気配はみせない。すると、息子が恐怖のあまり失禁し、隙をついてゲオルグとアンナが逃亡しようとする。

混乱に乗じて、息子は部屋から脱出。隣家のベリンガー家に逃げ込むが、そこにはベリンガー夫妻と幼い娘の遺体がある。彼らが素っ気ない態度だったのは、実は青年2人に脅されていたからだったのだ。息子はベリンガー家にあった猟銃をパウルに向けるが、中には弾が入っていない。

抵抗むなしく家に連れ戻されると、両親の前で撃ち殺されてしまう。息子の死に泣き叫ぶゲオルグとアンナ。青年たちは退屈そうな素振りをみせ、2人して別荘を出て行く。

ゲオルグとアンナは2人がいないうちに脱出を試みる。歩けないゲオルグは、水没したアンナの携帯をドライヤーで必死に乾かし、友人に電話をかけることに成功するも、通話はすぐに途切れてしまう。一方、アンナは外に出て助けを呼ぼうとするが、通りかかった車に乗っていたのは、ペーターとパウルだった。

猿ぐつわをされたアンナと2人の青年が戻ってくる。ゲオルグは「早く殺してほしい」と懇願。それに対し、パウルは「今殺したら、映画の尺が足りない」と言い、カメラに向かって目くばせをする。パウルはナイフでゲオルグをいたぶり、アンナに向かって「やめてほしかったら必死で祈れ」と告げる。

そんな中、アンナは2人が目を離したすきに猟銃を奪い、ペーターの射殺に成功する。パウルはペーターが死んでも慌てる様子を見せない。そして、リモコンを取り出すと時間を操作。猟銃を奪われる直前まで映像を巻き戻し、アンナの計画を阻止する。その後、2人はあっけなくゲオルグを射殺するのだった。

夜が明け、ペーターとパウルは拘束状態のアンナとともに、ヨットの上にいる。アンナはゲオルグが落としたナイフを見つけ、縄を解こうとするが、ペーターによって阻止される。そして、タイムリミットが訪れ、アンナは無残にも海に突き落とされてしまうのだった。

ゲオルグ一家を皆殺しにした2人はヨットを走らせ、対岸にある別荘に足を運ぶ。そこは、先のシーンで登場したアンナの友人夫婦の別荘だ。応答した夫人に対し、パウルは「アンナからのお使いで、卵をわけてほしい」と告げ、カメラに向かって微笑みかける。

Apple TV で入手する

1 2 3 4 5 6 7