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ニーノ・ロータの哀愁漂うメロディー音楽の魅力

映画『道』のワンシーン。ヒロインのジュリエット・マシーナ
映画道のワンシーンヒロインのジュリエッタマシーナGetty Images

本作の音楽を手掛けたのは、ニーナ・ロータ。フェリーニ作品のほか、映画『ゴッドファーザー』(1972年)や映画『太陽がいっぱい』(1960年)など、数々の名作映画の音楽を手掛けてきた大作曲家だ。

ニーナは、主な撮影が完了した後に、フルオーケストラによる音楽を提供。作中ではジェルソミーナをはじめ、登場人物が演奏する音楽として登場している。

中でも印象的なのは、「ジェルソミーナのテーマ」だろう。

哀切たっぷりのトランペットの音色は、ジェルソミーナの悲劇の人生にぴったりで、観客の涙を誘うこと請け合いだ。

なお、この曲は、ニーナが敬愛していたとされるドヴォルザークの「弦楽セレナーデ第4楽章『ラルゲット』」が元になっており、フェリーニは想像力を刺激するため、この曲を流しながら映画を撮影したという。

なお、本作のメインテーマはその後さまざまな歌手によって歌詞がつけられカバーされており、日本では「ジェルソミーナ」として美輪明宏や沢田研二が歌っている。

また、2010年のバンクーバーオリンピックでは、フィギュアスケート男子シングルの髙橋大輔選手がこの曲を採用するなど、時代を超えて聞かれ続ける曲になっている。

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