パイプオルガンの荘厳な響き―音楽の魅力
本作の音楽を担当したのは、ハンス・ジマー。これまでアカデミー賞を2回、ゴールデングローブ賞を3回、グラミー賞を4回受賞してきた映画音楽界の巨匠だ。
ジマーとノーランは、これまで何度か共作を行っており、『バットマン』三部作と『インセプション』の音楽を担当している。『インターステラ―』では、ノーランがジマーのために本作のエッセンスを抽出した家族の物語を執筆し、ジマーにこの物語に沿って作曲するよう依頼したという。
そしてジマーが作曲したのが、本作のエンディングテーマだ。ピアノによるメロディが印象的なこの曲は、「家族愛」という本作のテーマに符合しており、本作の壮大な世界観とも見事に響き合うとともに、無機質なメロディの反復が、宇宙のかなたから届くモールス信号や時間の遅延といった科学的なモチーフを想起させる。
また、本作の音楽には、随所にパイプオルガンが用いられており、どこか人智を超えた神々しさや荘厳さを感じさせる曲に仕上がっている。なお、パ宇井プオルガンの演奏は、ロンドンのテンプル協会の音楽監督であるロジャー・セイヤーが担当。アンサンブルは、24本の弦楽器と24本の木管楽器、4代のピアノ、60もの混声合唱団により構成され、本作の神々しい世界観を巧みに表現している。
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