『プレステージ』【ネタバレあり】あらすじ
アンジャーは意地になり、助手のオリビア(スカーレット・ヨハンソン)をボーデンの元にスパイへ向かわせ、ネタ帳を持ち帰らせる。しかし、メモはボーデンにしかわからないよう暗号化されており、トリックを見破ることはできなかった。さらにオリビアはボーデンに惹かれ、アンジャーの元を去っていく。
またしてもボーデンにまんまとやられたアンジャー。だが、残されたネタ帳に記された「テスラ」という暗号が、科学者のニコラ・テスラ(デヴィッド・ボウイ)を指していることに気づく。アンジャーはテスラの元を訪ねて「瞬間移動ができるマジック装置を作ってほしい」と頼み込んだ。その熱意に押されたテスラはこれを承諾。
ついにアンジャーは瞬間移動マジックを自分のものにするが、テスラが開発したのはコピーを作る装置で、実は危険性も高かった。雪辱を晴らすことだけを考えるアンジャーに、テスラの忠告は届かない…。
観客の前で瞬間移動マジックを披露したアンジャーは、大喝采を浴びた。ショーを見ていたボーデンも、トリックを見破ることはできなかった。そこでどんな仕掛けが使われているのか気になったボーデンが舞台裏をのぞくと、巨大な水槽の中でアンジャーが死んでいるのを発見する。
そこでボーデンは、アンジャーを殺した犯人だと決めつけられ、死刑宣告されてしまう。この事件に胸を痛めたボーデンの妻は自殺し、不倫関係にあったオリビアも彼の元を去っていった。
だが、実はアンジャーはテスラの開発した装置によって、コピー人間を作り出していたのだった。アンジャーはショーのたびにコピーを作り出しては水槽の中で死ぬという常軌を逸した行動で、ボーデンへの復讐を成功させたかのように思えた。
しかし、アンジャーの前に死刑執行されたはずのボーデンが現れる。実はボーデンは双子だったのだ。瞬間移動マジックも双子だからこそできたことであり、2人の女性を同時に愛することができていたというわけだった。
素晴らしいマジックで観客を魅了することよりも、お互いをどう引きずり落とすかしか考えられなくなったアンジャーとボーデン。そんな2人の見苦しい争いを傍観していたアンジャーとボーデンのマジックの師匠・カッターは装置を破壊し、全てを終わらせたのであった。