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アメコミ2大ヒーローの夢の競演ー配役の魅力

ニコラ・テスラ役のデヴィッド・ボウイ【Getty Images】
ニコラテスラ役のデヴィッドボウイGetty Images

 

本作の配役といえば、何よりアンジャー役のヒュー・ジャックマンとボーデン役のクリスチャン・ベールを挙げなければならないだろう。

ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベールといえば、それぞれ『X-MEN』(2000)のスーパーヒーロー、ウルヴァリンと、ノーランの前作『バットマン ビギンズ』のバットマンを演じている。つまり、本作は、ウルヴァリン(マーベル)vsバットマン(DC)というヒーロー映画ファン垂涎の対決なのだ。

ジャックマンの華やかなオーラとベールの朴訥とした雰囲気も、生粋のショーマンである「偉大なるダントン」アンジャーと人生を賭けてマジックを研究する「教授」ボーデンにぴったり。まさに2人が配役された時点で本作の成功は約束されたものだと言えるだろう。

また、2人の師であるカッターを演じるのは、ノーラン作品ではすっかりお馴染みとなったイギリスの盟友マイケル・ケイン。理知的ながらも飄々とした演技で本作のナビゲートをしてくれている。

そして、忘れてはならないのがニコラ・テスラ役のデヴィッド・ボウイだ。本作での出番は決して多くはないものの、ロックスターらしい抜群の存在感で作品のスパイスとなっている。

なお、主演のジャックマンは、本作の出演から10年後に『グレイテスト・ショーマン』で再びショーマンを演じることになる。この作品で彼が演じるのは、ショーに命を燃やす実在の興行師P・T・バーナムだ。

アンジャーとバーナム、ジャックマンが演じた2人のショーマンを比べてみるのも面白いかもしれない。

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