ホーム » 投稿 » 海外映画 » 劇場公開作品 » “推し”が性加害…裏切られたファンは何を思う? 映画『成功したオタク』徹底考察&評価。推し活ブームに一石を投じる衝撃作 » Page 6

芸能界の体質を変えるきっかけに

『成功したオタク』
本作は韓国人監督が製作した韓国国内で起きた出来事を描いた作品だ。

しかし、このストーリーが海の向こうのことだと、とても思えないのだ。この国でも似たようなスキャンダルが起きているからだ。

さらに言えば、アイドル業界に限らず、お笑い芸人や人気劇団、加えて、その内容も性加害のみならず、自殺に追い込むほどのパワハラなど、韓国よりも問題は幅広く、闇が深いとも感じる。

日本のオタクも芸能界の性加害などのスキャンダルについて、もっと怒った方がいいという意見もあるだろう。しかし一方で、怒ること自体が苦しいという人も多いのも現実だ。

日本の芸能界でも、こうしたスキャンダルが爆発するとも限らない。いや、既に起きているものの、メディアスクラムによって何とか抑えつけられている状態なのかも知れない。

だからこそ、推し活をしているファンのみならず、芸能関係者も必見の作品といっていいだろう。こうした作品を、日本の映画会社が製作することはないと思えるからだ。

(文:寺島武志)

3月30日(土)より シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

【作品概要】
原題:성덕
英題:Fanatic
監督・製作・撮影・編集・出演:オ・セヨン
配給・宣伝:ALFAZBET
2021年/韓国/韓国語/85分/カラー
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