宗教信者がテロ組織の人質に…ビックリ実話の結末は? 映画『極限境界線 救出までの18 日間』徹底考察&解説&レビュー
text by 寺島武志
韓国を代表する二人の俳優が初共演し、タリバンの人質になった韓国人救出のためにアフガニスタンに向かった外交官と、現地の工作員による決死の交渉作戦を描いた映画『極限境界線 救出までの18日間』が公開中だ。今回は本作の見どころに迫るレビューをお届けする。(文・寺島武志)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】
韓国映画界を代表する俳優陣が勢ぞろい
実話に基づくサスペンスドラマ
本作は、2007年にアフガニスタンで実際に起きた、武装組織タリバンによる韓国人23人の拉致事件を題材に描いた、実話に基づくサスペンスドラマだ。韓国政府が交渉役として現地に派遣したエリート外交官と現地工作員が協力し、タリバン政権を相手に人質救出作戦に挑む。
『哭声/コクソン』(2016)のファン・ジョンミン、韓ドラの金字塔『愛の不時着』のヒョンビン、ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のカン・ギヨンら、豪華キャストが名を連ねている。
冒頭、2001年9月11日、世界を震撼させた、米国同時多発テロが起き、ワールドトレードセンターにハイジャック機が激突する、あの衝撃的な映像が写し出される。それを機に、米軍とその同盟国によるアフガニスタン紛争が勃発。韓国軍も同盟国に名を連ねる。
紛争の最中、当地に“平和布教”の活動に訪れていた「エホバ教」の信者である韓国人グループ23人が、テロ組織アルカイダに襲撃され、人質となってしまう。政府の命を受け、アフガニスタンに向かった外交官チョン・ジェホ(ファン・ジョンミン)は首都カブールに派遣され、現地工作員パク・デシク(ヒョンビン)と共に、困難な交渉に挑んでいく。