世界一泣けるアニメ映画は? 涙腺崩壊の感動作(1)。悲しき「別れの一族」、切なすぎる親子愛の物語
日本は世界に誇るアニメ大国であり、日本アニメーションが世界に多大なる影響を与えていることは間違いない。そこで、今回は日本アニメだけでなく、海外アニメにも焦点を当て、その中でもハンカチなしでは観られない、優しい気持ちを取り戻してくれるような、涙腺崩壊の感動アニメを5本紹介する。今回は第1回。
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『あの花』の脚本家がおくる数百年の寿命をもつ種族の愛の物語
『さよならの朝に約束の花をかざろう』(2018)
上映時間:115分
監督:岡田麿里
脚本:岡田麿里
出演者:石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき
【作品内容】
数百年の寿命を持つ種族「イオルフ」の一人である少女マキアは、騒乱の中で仲間とはぐれ、たった一人はるか遠くに連れさられてしまう。そこで出会ったのは、親を失ったばかりの人間の赤ん坊だった。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」などで知られる脚本家の岡田麿里が、初監督を務めたオリジナルの長編アニメーション映画。日本を含めアジア中心に6カ国で上映され、高い評価を得ている。
【注目ポイント】
主人公・マキアはまだ少女であるが、自分と同じように独りぼっちの赤ん坊に自分を重ね、育てていくことを決意する。しかし、彼女は異族の血を持つ者。赤ちゃんは人間である。種族が異なる男の子の赤ん坊を育てることで、様々な障害が生じてしまうが、それでも息子を想い続け、ともに生き続ける姿は健気そのもの。母の無償の愛について深く考えさせられる。
「イオルフ」族のマキアは、時が経っても老いることがないのに対し、愛する息子は自分の年齢を追い越して年老い、やがて死んでいく。
不死を願う人はたくさんいるだろう。しかし長生きすることによって、何度も悲しい思いをしなくてはいけない。愛する人と一緒に命が果てるまで添い遂げたい。彼女はそんな慎ましくささやか願いすらも叶えることができない悲しい存在なのだ。
数百年生き続けることから「別れの一族」と呼ばれる種族の元に生まれたマキア。この幻想的な設定によって、親子の切ない愛の物語を見事に盛り上げている。
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