映画『ファニーゲーム』映画史上もっとも不快…? “胸糞映画”の金字塔を徹底解説<あらすじ 考察 評価 レビュー>
text by 編集部
映画『ファニーゲーム』イラスト:naomi.k
ファニーゲーム
3
- 出演:
- スザンヌ・ロタール, ウルリッヒ・ミューエ, アルノ・フリッシュ, フランク・ギーリング
シカゴ国際映画祭 - シルバー・ヒューゴ賞
- 演出:
- 14点
- 脚本:
- 15点
- 配役:
- 14点
- 映像:
- 13点
- 音響:
- 12点
映画「ファニーゲーム」を演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底解説! スザンヌ・ロタール、ウルリッヒ・ミューエ、アルノ・フリッシュ、フランク・ギーリングら出演。ことごとく覆される“あるある”な展開。ミヒャエル・ハネケ監督が映画そのものを批判する理由とこの映画の真の魅力、そして結末とは?
映画『ファニーゲーム』のあらすじ
とある夏の日。大学教授のゲオルグ(ウルリッヒ・ミューエ)と妻のアンナ(スザンヌ・ロタール)は、10歳にも満たない息子を連れて、オーストリアの別荘に向かう。別荘に到着すると、アンナは隣家のベリンガー夫妻に挨拶を送るが、そっけない態度をとられてしまう。
さらに、別荘付近には見知らぬ青年が2人おり、ゲオルグとアンナは不気味に思うのだった。「きっとあの青年たちはベリンガー夫妻の親戚だろう」それがゲオルグとアンナの見立てだ。ゲオルグは青年たちと挨拶を交わし、黒髪の青年がパウル、茶髪の青年がペーターという名であることを知る。不吉な雰囲気を感じ取ったのか、ゲオルグ家の飼い犬は別荘に到着して以降、しきりに吠え続けている。
アンナが台所で食事の準備を始めようとしている。そこにペーターが現れ、「卵を4つもらえないか」とアンナにお願いをする。アンナは嫌な顔ひとつせず快諾。ペーターはアンナから卵を受け取るが、手を滑らせて落としてしまう。
ペーターは丁重に謝るものの、床を掃除するアンナを手伝う気はないようだ。ペーターは追加の卵を要求。アンナは若干いらいらした様子で用意するが、その過程でペーターはアンナの携帯電話を水没させてしまうのだった…。