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なぜ『もののけ姫』はアメリカで成功しなかった…? 宮崎駿を憤慨させた、悪名高いプロデューサーとのバチバチエピソードを紹介

text by 編集部

多くのアニメ映画ファンより高い期待が込められていた映画『もののけ姫』は、残念ながら本作の米国公開は絶望的な形でその幕を閉じた。一体なぜ日本国内で非常に人気が高く、傑作として知られる『もののけ姫』は、米国では上手くいかなかったのか。今回は、現地メディア米Colliderを参考に、その詳細内容を解説していく。

日本映画史に残る不朽の名作。米国で受け入れられなかったワケ

映画『もののけ姫』のワンシーン。主人公・アシタカが操る弓矢は『君たちはどう生きるか』にも受け継がれている。© 1997 Studio Ghibli・ND
映画『もののけ姫』のワンシーン。© 1997 Studio Ghibli・ND

1997年。宮崎駿監督とスタジオジブリは、最高傑作の一つと呼び声の上がる、映画『もののけ姫』(1997)を発表した。

宮崎監督は『もののけ姫』より以前は、映画『となりのトトロ』(1988)、映画『魔女の宅急便』(1989)のように、誰にとっても視聴しやすく、子供向けでもあり、軽快なテンポでストーリーが展開する。子どもでも視聴しやすい作品を制作してきたジブリ作品において、初めて大人向けの内容を描いた映画『もののけ姫』は、公開当時、賛否を巻き起こした。

映画『もののけ姫』は、次代の一族の長になるべくして育てられた若き戦士アシタカが、「タタリ神」からもらった呪いを解くために村を去り、発展する文明社会と森の神々や精霊たちが住む自然界の確執に巻き込まれる。人間界と自然界、その両者が天秤にかけられる、壮大な作品だ。

本作は、1997年の日本公開時に、熱狂的とも言える支持を獲得した。ちなみに1997年にはジェームズ・キャメロン監督による、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『タイタニック』(1997)も公開されている。映画『タイタニック』は現在に至っても世界歴代興行収入ランキング4位の座を獲得する大ヒット作である。

そんな映画史の金字塔である『タイタニック』が日本で公開されるまで、映画『もののけ姫』は、国内歴代最高の興行収入を記録した作品であった。また、同年の日本アカデミー賞では、映画『もののけ姫』は最優秀作品賞を受賞。

これだけの大きな成功を収めたにも関わらず、一体なぜ米国公開時の評判が芳しくなかったのだろうか。Frames Per Second誌の記事によると、ディズニーは元々、スタジオジブリの映画作品を米国の観客に配給することに、大きな可能性を見出していたという。

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