仕事もプライベートも両立しつつ、日本の時代を作り上げる
●安室奈美恵
演じるなら、この人!
~池田エライザ~
1990年代~2000年代以降にかけて君臨した、伝説の歌姫。
そんな彼女は1991年、中学2年生の時に沖縄アクターズスクール内にて結成されたダンスパフォーマンスグループ「SUPER MONKEY’S”」のメンバーに選出され、翌年、『恋のキュート・ビート/ミスターU.S.A.』でメジャーデビューを果たす。
1995年には、AvexグループのMax松浦との出会いにより、ソロ活動を開始。『TRY ME 〜私を信じて〜」は、73万枚の大ヒットとなる。
このころから、安室のファッションや髪形を真似た女子たちによる「アムラー」現象が勃発。一躍、ギャルのカリスマとなり、90年代を代表するアーティストとして、その名を轟かせることとなる。
同年からは、小室哲哉プロデュースの第1弾シングル「Body Feels EXIT」をリリースし、以降、最強タッグとして日本ミュージックシーンを牽引。時代を彩った。
1997年には、TRFのダンサー・SAMと結婚。「紅白歌合戦」出場の後は出産のため1年間の産休に入るが、翌年末には、復帰シングル「I HAVE NEVER SEEN」をリリース。
その後、10年ほど不動の地位は変わらず、2017年にはデビュー25周年記念野外凱旋スペシャルライブ『namie amuro 25th ANNIVERSARY LIVE in OKINAWA』を開催。5万2千人の動員数を記録する。
しかし、同年、翌年に引退することを衝撃発表し、ファンたちは驚愕した。
はっきり言って、日本ミュージックシーン史上、これほどまで順風満帆に歌手人生をまっとうした人物はいないであろう。
スキャンダルや体調不良もなく、結婚・出産時も皆に祝福され、一気に駆け抜けた25年。もちろん、ご本人に悩みや葛藤はあったであろうが、変わらない人気絶頂期に引退をするという潔さ。
言い方に語弊があるかもしれないが、若くして死して、伝説となるミュージシャンは多々いる。しかし、安室奈美恵は、元気な姿のまま、ラストライブでも溌剌とした笑顔で、シーンから退いた。
その強靭かつ優しさ溢れる姿を目の当たりにした往年のアムラーたちは泣きながらも笑顔で送り出した。
そして、現在、彼女たちの娘たち世代にもアムラーイズムは受け継がれており、親の影響により「安室ちゃんが好き!」というティーンエイジャーたちも続出中なのである。(親の影響で『ドラゴンボール』が好きという子供が多い現象にも、近い影響力である)
さて、そんな安室奈美恵を演じるには、誰がふさわしいか?
色々と迷ったが、池田エライザが適任ではないか。
まず、日本人とフィリピン人のハーフである彼女は安室奈美恵のエキゾチックな雰囲気を醸し出すことに、まず、ヴィジュアル面がハマる。また、モデル、女優業だけではなく、2021年から「ELAIZA」名義で音楽活動を本格的に始動している。
歌唱力も抜群であり(安室ちゃんファンの皆さん、ごめんなさい。池田エライザは安室ちゃんと実力は均衡していると個人的に思っています)、2020年の『FNS歌謡祭 夏』では、ギターの弾き語りも披露するなど、楽器もこなせる彼女であれば、ピッチやリズム感なども安心した歌声を聴かせてくれるのではないかと期待してしまうのだ。
何より、「私もこんな人になりたい」と同性を魅了する「華」において、池田エライザと安室奈美恵には同質のものを感じる。
また、かつて、ダウンタウン司会の音楽番組『HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP』にて、安室奈美恵はダウンタウンとのクロストークが非常に面白かったわけだが、その模様も映画内では一瞬でも再現してほしい。ダウンタウン役には、千鳥がふさわしいと言ったところか。