「芸人時代に観てぶっ飛んだ」俳優・三浦誠己が愛する最高の名作5選【私の人生を変えた珠玉の映画たち】
各界で活躍する著名人に「人生に影響を与えた映画」をセレクトしてもらい、その魅力を語ってもらうインタビュー企画。今回登場するのは、これまで100本以上の映画に出演してきた、俳優の三浦誠己さん。日本映画を代表する名バイプレイヤーが選ぶ心の5本は?
【三浦誠己 プロフィール】
1975年生まれ、和歌山県出身。1994年にNSC(吉本総合芸能学院)に入学し、お笑い芸人としてキャリアをスタートさせる。『岸和田少年愚連隊』(1996)で映画に初出演し、2003年に俳優に転向。2004年公開の『きょうのできごと』で、メインキャストの1人に抜擢され、本格的に役者としてデビューを果たす。主な出演作に『きょうのできごと』(2004)、『海炭市叙景』』(2010)、『火花』(2017)など。公開中の映画『ケイコ 目を澄ませて』では、岸井ゆきの演じる主人公・ケイコが所属するボクシングジムのトレーナー役で出演。2023年1月27日(金)からは出演作『あつい胸さわぎ』が公開される。
憧れの永瀬正敏主演映画
父親による息子への秘めた愛に感動
『息子』(1991)
監督:山田洋次
原作:椎名誠『倉庫作業員』
脚本:山田洋次、朝間義隆
出演:三國連太郎、永瀬正敏、和久井映見、田中隆三、原田美枝子
【三浦誠己コメント】
17、18くらいの時に観て、とても感動した記憶があります。三國連太郎さん演じるお父さんと永瀬正敏さん演じるダメな息子は似た者同士。表面上はギスギスした関係ではあるけど、実は心で繋がっているんです。
世間では親不孝と思われるようなことでも、親と子の間では不思議とそうじゃなかったりする。どんなに迷惑をかけられても、心配が絶えなくても、親は子供に自由に生きてほしいと思っている。父親が内に秘める息子への愛が映画全体から伝わってくる作品です。
ダブル主演の1人である永瀬正敏さんは、我々世代にとって大きい存在。『ションベン・ライダー』(1983 監督:相米慎二)、『ミステリー・トレイン』(1989 監督:ジム・ジャームッシュ)など、凄い映画に沢山出演されています。『まほろ駅前協奏曲』(2014 監督:大森立嗣)でワンシーンだけご一緒したことがあって、お話しはできなかったんですが同じシーンに居れて、とても嬉しかった思い出がありますね。