『ゴーストバスターズ』のリアルでシリアスな世界観
大人向けコメディ映画からジュブナイル、ティーン映画へと姿を変えた新たな『ゴーストバスターズ』ではあるが、その作品世界の魅力である、リアルでシリアスな世界観は変わってはいない。
まず第一に経済活動や社会的ルールといった面をどちらもしっかりと描いている点だ。
第一作では大学を辞めた主人公3人がお化け退治会社を起業する資金として銀行から融資をうける(レイの生家を抵当にして)が、こうした経済活動をしっかりと描いていた(シガニー・ウィーバー演じるディナの向かいの部屋に住むリック・モラニス演じるルイスは会計士で金にはかなり細かい)。
そして続編の『~アフターライフ』では、冒頭で母のキャスリンと兄妹のフィービーとトレヴァー親子は経済的に困窮し、家賃の滞納で住まいを追い出され、今作『~フローズンサマー』では、未成年ながらゴーストバスターズという仕事を請け負っていたフィービーの就労問題が持ちあがる。
登場人物たちの行動が現実世界と同様の問題に直面するという世界観は、オリジナルと続編で共通していてブレていないのだ。