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「小説を読んだ時に出てくる2人そのまま」
主演・奥智哉と青木崇高の関係性

©綾辻行人/講談社 ©NTV
©綾辻行人講談社 ©NTV

―――キャスティングについてお聞きしたいのですが、内片監督は島田潔役である青木崇高さんとはこれまで何度かご一緒にお仕事をされています。監督が長年温めていた本作の構想の中に、青木さんの演じる島田のイメージが既にあったのでしょうか?

「この企画が動き始めた時には密かに、最初から意識はしていました。僕の脳内にある島田の雰囲気が、ムネのお芝居とか本人自身に合致している部分が結構あるんじゃないかなって思っていて。

子供のように屈託ないんだけど、同時に鋭い大人の目線もあって、江南とのコンビ感みたいなのを上手くやってくれるんじゃないかっていうのと、見た感じの島田感っていうのが僕はあるような気がして。

大学の中で2人で歩いているシーン、その島田と江南のショットが僕は好きで。島田のひょろんと背の高い感じと、江南の小柄で可愛らしい感じが、小説を読んだ時に出てくる2人そのままなんじゃないかって思うんです」

―――青木崇高さん、奥智哉さんとは、撮影の際にどのようなお話をされましたか?

「智哉は撮影前は凄くプレッシャーを感じていたみたいで、『僕の芝居で大丈夫でしょうか?』とはっきり不安を口にしてくれて、彼は変に強がらないんだなと好感が持てました。

実際、彼は設定よりも実年齢が若いので、プレッシャーは凄かったと思うんですよ。その中で、不安は正直に言ってくれるし、『一緒に作っていこう』ってこっちの声にも素直に乗ってくれるっていうのがあって。

ムネもそれが分かっているので、芝居をやりやすいように智哉を引っ張って、委縮しないような空気を作ってくれて。緊張感を持ちながらも、親しみもあるっていう上手い距離感を作れたんじゃないかと思います。現場でも仲良かったですよ」

―――では、劇中のあのままの関係性のような。

「そうですね。一癖ある大人と純朴な大学生が一緒にいるっていう感じそのままで、上手く行っていたと思います」

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