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みんな昔は17歳だった

ドラマ『不適切にもほどがある!』第1話より ©TBS
ドラマ不適切にもほどがある第1話より ©TBS

市郎は未来でスカイツリーや耳から何かを垂らして歩く人、へそだしファッションの女の子を見て驚く純子を、渚とゆずる(古田新太)に会わせる。そして渚の提案で、市郎が出演する番組収録の見学に行くことに。

番組は昭和世代と令和世代で対立させ、チームでクイズに答えるというもの。収録が始まると、市郎は早押しでないにも関わらず机をバンバンと叩きながら珍回答を連発し、収録は大盛り上がりを見せるが、令和世代が市郎をバカにする様子に、純子は我慢ならずに「親父をバカにしていいのは娘の私だけなんだよ」と激怒する。

市郎と同じ昭和世代のゲストで、ドラマ『スクール☆ウォーズ』(1984)で“川浜一のワル”を演じていた松村雄基にも「なんとか言えよ」と食ってかかるが、松村は「あれはもう40年前のドラマだから…」と今では不良少年の影を潜めている。

市郎はそんな純子を見て「17歳だから真剣に受け止めちゃうんだよ」と、収録に来ていたエモケンに話を振る。そして、「おじさんになって、今時のアイドルの見分けはつかないけど、自分たちが17歳の時に見ていた、アグネス・ラムのスリーサイズだったら今も覚えている」と懐かしむ。

おじさん、おばさんが昔話ばかりするのは「17歳に戻りたいから」というシンプルな理由による。年配者の思い出話を「知らねーし」「生まれてねーし」と一蹴する令和世代もやがて歳をとり、TikTokもいずれ昔話になる。

「今17歳の純子はまだ何者でもないから、昔話のネタがない」と、誰でも歳をとって昔話をするようになると例によってミュージカルで第6話は幕を閉じた。

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