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山田裕貴(ドラケン)公開前の否定的意見は覆せたのか?

ドラケン役の山田裕貴Getty Images

辮髪(べんぱつ)のような髪形と両サイドと高頭部にタトゥーを入れているという、ビジュアル的インパクトナンバー1のドラケンを演じたのは、1990年生まれの山田裕貴。三十路オーバーで、中学生役とは…中々攻めたキャスティングだ!と、キャスト発表当時、話題となった。

また、前評判の中には「あんなん、髪形同じにすれば、誰でも同じだろう」という意見も。また、185センチという中学生としてはビックサイズのドラケンを、178センチの線の細い山田が演じるのはミスキャストではないか、という否定的な意見もあった。

しかし、蓋を開ければ、否定派の意見を実力でねじ伏せてみせた。高身長ではないが、ダボッとした服装を着こなすことにより、パワーファイターのドラケンを見事に再現。マイキーとの身長差は原作とちょうど同じくらいであり、甘い顔の吉沢とキリっとした山田の顔の取り合わせも見事にマッチしている。

さて、肝心な演技はと言えば、まず、他のキャラよりドスの利いた声が、イメージ通り。登場時の「この集会開いたやつは、どいつだー!」の第一声にシビれた人も少なくないだろう。『1』ではメビウスの1人に刺され、致命傷を追うが、病院に担ぎ込まれ、無事復活。その際のマイキーの涙が、ドラケンとの幼き日からの深い友情を物語っており、喧嘩シーン以外におけるドラケンのピックアップパートとして上等な出来栄え。

また、『運命』では、ストーリーの本筋への関与はやや控え目だが、マイキー&タケミチと一緒に銭湯に行くなど、喧嘩以外のことも当然やっているんだなという一面を見せるシーンには、なんだかほっこり。そして『決戦』では、ドラケンの真骨頂炸裂の大暴れっぷりである。

序盤は仲間を守るような戦い方をしているのだが、タケミチの鼓舞により、本来の無双モードに様変わり。バルハラ・本間とのタイマンになると、ワンパンで数メートル吹き飛ばし、敵に「バケモンだ…」と言わしめた。

最終章で大暴れした山田版ドラケンだが、一番の敵はスクリーンの外にいる。「公開前に否定的な意見を言っていた奴、出てこい!」。そんな雄叫びを上げる、山田=ドラケンの姿を想像してみるのも一興だろう。

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