高杉真宙(松野千冬)は役にハマるか心配だったが…。
東卍壱番隊副隊長。『運命-』より登場。場地の弟分であり、タケミチの相棒となる原作屈指の人気キャラ。演ずる高杉は純朴な役柄で強い印象を残してきた役者であり、ヤンキーのイメージはまったくない。キャストが発表された際には、多くの人が驚いた。しかし、本作で高杉が見せたのは、千冬が乗り移ったかのような見事なヤンキーっぷりだった。千冬は知的で冷静で基本、優しい男なので、その部分は高杉のパブリックイメージと親和性がある。
また、場地との出会いを描いた回想シーンも挿入されるのだが、リーゼントヘアー姿がまたよく似合う。原作屈指の名シーンである場地との「ペヤング半分こ」も、見事に演じてみせた。
千冬といえば、よく泣くキャラクターとして知られている。高杉は観ていて釣られ泣きをしてしまうほど、泣く演技が上手い。本作で女性ファンのみならず、男性ファンも増えたのではないだろうか。その点、役者人生においてターニングポイント的な作品になったのかもしれない。