「3人が3人を引っ張っていった」
同世代の俳優から受けた刺激
――古厩監督から受けた演出で印象的だったものはありますか?
「僕がやりすぎた時は『いやここはもうちょっと抑えて』という感じのご指示をいただくこともありました。翔太(奥平大兼)、達郎、亘の3人が初めてリアルで出会う屋上のシーンが印象的ですね。亘のダウンジャケットって裏地が金色なんですけど『やっぱこれは見せなきゃいけないっしょ』と思って、このシーンでチラッと見せるんですけど、監督から『それは見せすぎ』ってNGを出されました(笑)」
――それはト書きに書かれていたのでしょうか?
「たしか書かれていなかったと思います。3人の掛け合いによって生まれたものですね」
――衣装部さんのファインプレーでもありますね。それを拾う小倉さんも凄い。プロの阿吽の呼吸が発露しているシーンだったのですね。とはいえ、最初は見せすぎたのですね。
「はい、見せすぎました(笑)」
――鈴鹿さん、奥平さんとの共演シーンも見どころですね。クランクイン前に3人で集まる、あるいは監督含めて4人で集まる機会はありましたか?
「クランクイン前にゲームの練習をする日が少しだけあって、その時に奥平くんとはお会いしましたが、鈴鹿さんとはイン後に初めてお会いしました」
――鈴鹿さん演じる達郎と小倉さん演じる亘の距離感を考えたら、イン前に仲良くなりすぎると差し支えがありそうです。徐々に仲が深まっていく様子がリアルでした。
「そうですね。その辺りは結構リアルだったかなと思います」
――奥平さん、鈴鹿さんどちらも年下ですよね。劇中で描かれる関係性とは異なり、現場では小倉さんがお2人を引っ張っているのかな? などと想像したのですが、いかがでしたか?
「いや、そんなことはないですね(笑)。僕は結構ふざけるし…誰がリーダーとかはなくて、3人が3人を引っ張っていった感じですかね。みんなボケ担当だし、みんなツッコミ担当みたいな感じなので。和気あいあいとした、楽しい空間でお芝居ができたと思っています」