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自分とキャラクターを重ねてみる面白さ

©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会 
©金城宗幸三宮宏太ノ村優介講談社劇場版ブルーロック製作委員会

またキャラクターデザインも、作品の大きな魅力だ。膨大なキャラクターが存在するが、誰もが何かしらのコンプレックスを持っていて、それを理解して打ち勝とうとしている。これに自分を重ねながら見るのもおもしろい。

筆者なんかは、中高帰宅部かつ日陰寄りのサブカルインテリ気取りで、凪のように無気力な学生時代を送った人間だ。なので、映画内で指揮官の絵心(えご)が放つ「挑戦しない自称・天才は山ほどいるから帰っていいよ」的なセリフがいまだにグサッとくる。運動部で汗を流す青春を送ればよかったなぁなんて思いつつ、今から趣味を探したりしている。

こんな感じでキャラクターと自分を重ねながら見てみるのもおもしろい。なによりキャラデザが素晴らしいからこそ、こうした哲学的な楽しみ方もできる。

さて今回は『劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-』について、解説をした。原作を通っていない方は、ぜひ一読してから劇場に足を運ぶことをおすすめしたい。ファンの方は、映画を見た後に原作をじっくり読み直すと、あらたな発見ができて楽しめるはずだ。

(文・ジュウ・ショ)

【作品情報】

キャスト:島﨑信長、内田雄馬、興津和幸、浦 和希、海渡 翼、小野友樹、斉藤壮馬、諏訪部順一、内山昂輝、木村 昴、神谷浩史
原作:金城宗幸、漫画:三宮宏太、キャラクターデザイン:ノ村優介(講談社「別冊少年マガジン」連載)
監督:石川俊介、構成・脚本:岸本 卓、ストーリー監修:金城宗幸、音楽:村山☆潤、アニメーション制作:エイトビット、配給:バンダイナムコフィルムワークス
©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会

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