白石(矢本悠馬)はハイテンション過ぎな部分も?
白石由竹は今作で最もお調子者のキャラクターだ。「北海道のどこかの刑務所にいる美人シスターに会うために、逮捕と脱獄を繰り返していたら死刑になった」という設定が、既にアホすぎておもしろい。世界一おバカな脱獄王である。
本作での再現度はすごく高かったように思う。特に「捕らえられた杉元を救うために、全身に油を塗りたくって、ふんどし一丁で鉄格子から侵入するシーン」は再現度高すぎて笑ってしまった。原作ではタコみたいにぬる~っと、気持ち悪~い感じで侵入するが、映画でもしっかり気持ち悪かった(誉め言葉)。
白石はこの作品随一のお調子者で、映画内でも基本的にずっとハイテンションだった。しかし忘れてはいけないのが「白石は根っこが軽薄な人間である」という点である。原作でも白石は杉元一派を裏切るような動きも見せたりする。
原作に比べてシリアス多めの雰囲気だったこともあり、本作では「ちょっとやりすぎかも」と思うほどのハイテンションだったが、次回以降は別の顔も見られるのか……是非とも期待したい。