「骨がない」の真意は? デイジーはなぜ死を選んだ? モデルとなった実話は? 映画『17歳のカルテ』を5つの観点で徹底考察
text by 編集部
映画『17歳のカルテ』主演のウィノナ・ライダー 【Getty Images】
17歳のカルテ
3.5
- 原題:
- Girl, Interrupted
- 製作年:
- 1999年(アメリカ)
- 監督:
- ジェームズ・マンゴールド
- 脚本:
- ジェームズ・マンゴールド, リサ・ルーマー, アンナ・ハミルトン=フェラン
- 撮影:
- ジャック・N・グリーン
- 音楽:
- マイケル・ダナ
- 配給:
- オリジナルドラマ
- 上映時間:
- 2時間7分
- 演出:
- 13点
- 脚本:
- 14点
- 配役:
- 15点
- 映像:
- 12点
- 音響:
- 13点
映画『17歳のカルテ』を、あらすじ(ネタバレあり)演出、脚本、配役、映像、音楽の項目で解説。ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリーらが出演。拒食症の少女・デイジーはなぜ死を選んだのか? 「手に骨がない」という印象的なセリフの真意、随所に散りばめられた名言を深掘り解説する。 <キャスト 評価 レビュー>
『17歳のカルテ』あらすじ
舞台は1960年代のアメリカ。精神疾患を患う17歳の少女・スザンナ(ウィノナ・ライダー)は、自殺未遂を起こし、心配した両親によって半ば強制的に精神病院「クレイモア」に入れられてしまう。
クレイモアに足を踏み入れると、スザンナは驚きの光景をいくつも目にすることになる。奇妙な叫び声をあげる女性、顔の半分に火傷を負った少女、患者同士の子供じみた喧嘩など、ここではすべて日常茶飯事である。
スザンナは患者の1人であるリサ(アンジェリーナ・ジョリー)に興味を引かれる。美しい金髪を持つ彼女は、脱走事件を何度も引き起こした、クレイモア随一の問題児である。リサはその日も脱走に失敗し、力づくで病室に引き戻された。彼女は院内の人気者であり、患者たちはこぞってその帰還を喜んだ。新入りのスザンナはリサから鋭い眼で睨まれる。
スザンナに割り振られたベッドは、自殺したリサの親友の居場所であった。リサはスザンナに敵対心を抱き、挑発行為を繰り返すが、次第に両者は打ち解けていく。