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フランツ・ワックスマンの美しい調べ~音楽の魅力

フランツ・ワックスマン
フランツワックスマンGetty Images

本作の音楽を手掛けたのは、フランツ・ワックスマン。『レベッカ』(1940年)や『サンセット大通り』(1950年)などで知られるアメリカの名作曲家だ。とはいえ、本作では、オープニングのジャズナンバーとエンディングテーマのみを提供している。

とりわけ重要なのは、作中で登場する楽曲「LISA」だろう。この曲は、劇中に挿入される曲で、作中ではジェフの向かいのアパートの作曲家が制作した曲ということになっている(このシーンでは、作曲家のそばにヒッチコック本人がカメオ出演している)。

この曲は、作中のリザを思わせるロマンティックで美しいメロディが特徴的で、「ミス・ロンリー」の自殺を思いとどまらせている。

なお、本作で使われている音楽は、オープニングとエンディングが主で、あとはアパートの住民の話し声やラジオといった生活音(ダイジェスティックサウンド)が取り入れられている。

これらの音は、時間帯やジェフからの距離によって強弱がデザインされており、作品の臨場感を高めることに成功している。

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