『セックス・エデュケーション』史上最高のシーンは? 素晴らしい場面ベスト10。Netflixドラマの魅力を深掘り考察
イギリス出身の脚本家兼劇作家であるローリー・ナンが制作したNetflixドラマシリーズ『セックス・エデュケーション』は、2019年にシーズン1を配信し、1週間という短期間で4000万人以上の視聴者を獲得した大ヒットシリーズだ。今回はシーズン4配信に伴い、名場面ランキングベスト10を米MovieWebを参考に紹介する。
個性豊かなキャラクターが集結
幅広い世代に共感を生む物語
人気ドラマ『セックス・エデュケーション』では、「セクシュアリティ」という複雑なトピックに堂々と触れていく。下ネタが満載の作品は、視聴し難いと思われるかもしれない。しかしながら、本作では、登場するティーンエイジャーの繊細で、デリケートな、誰しも一度は悩んだことのあるような人には言いづらい悩みをコミカルに扱う。
視聴中はクスッと笑えるシーンが多々登場するものの、「多様性」や、「自己表現」。そして“自分らしく生きる”ということついて考えさせられる。そして視聴後には、そんなティーンエイジャー達が真剣にそれぞれの悩みに向き合い、問題を解決しようと試みる姿に、いつの間にか何かを学ばされることも多く、1シーズン視聴し終わる頃には、なんだか温かくて優しい気持ちになる。
本作を成功させたポイントは、子供から大人まで、幅広い年代の視聴者が共感できる、人間としての「成長」と、自分を受け入れる「自己受容」についての説得力のあるストーリーを伝えるその能力だ。
『セックス・エデュケーション』は、9月21日に、最新そして最終シーズンであるシーズン4を配信。本作は、その全4シーズンにわたる放送を通し、数々の名シーンを生んだ。そこで、今回はシーズン4配信を記念して『セックス・エデュケーション』の名場面ベスト10を紹介。本作の最も印象的な瞬間をまとめた。
10.乱暴者であったアダムが、エリックの手を握る(「シーズン2 エピソード8」)
アダムは、本シリーズの前半、自身のセクシュアリティについて悩んで過ごすことが大半である。複雑な感情を持つアダムというキャラクターが、自分自身と折り合いをつけ始めるのは、シーズン2の終盤になってから。
実はアダムは、自分の父親との関係が上手くいかず、心に孤独を抱えている。そんなアダムは、学校内のオープンなゲイであるエリックをいじめる。しかし少し乱暴であったアダムは、徐々に自分の気持ちに正直になり、エリックに想いを寄せている自分を認める。勇気を奮い起こし、学校行事の学芸会真っ最中に、生徒全員の前でエリックの手を握る。
アダムの自身のセクシュアリティとの葛藤の集大成ともなったこのシーンは、多くの人の心を温かい気持ちにさせた。