ヒロインはひどい? 女性目線で観ると評価が変わる? 映画『(500)日のサマー』徹底考察。凄い脚本術&名言と音楽も解説
text by 編集部
イラスト:naomi.k
(500)日のサマー
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- 原題:
- (500) Days of Summer
- 製作年:
- 2009年(アメリカ)
- 監督:
- マーク・ウェブ
- 脚本:
- スコット・ノイスタッター, マイケル・H・ウェバー
- 撮影:
- エリック・スティールバーグ
- 音楽:
- マイケル・ダナ, ロブ・シモンセン
- 配給:
- 20世紀フォックス, フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
- 上映時間:
- 96分
ハリウッド映画祭 - ブレイクスルー脚本賞
インディペンデント・スピリット賞 - 脚本賞
ラスベガス映画批評家協会賞 - 脚本賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 - 新人監督賞
サテライト賞 - 脚本賞
サウスイースタン映画批評家協会賞 - 脚本賞
- 演出:
- 12点
- 脚本:
- 15点
- 配役:
- 14点
- 映像:
- 11点
- 音響:
- 13点
映画『(500)日のサマー』をあらすじ(ネタバレ)、演出、脚本、配役、映像、音楽の項目で徹底解説。主人公に扮するのはジョセフ・ゴードン=レヴィット、主演女優はズーイー・デシャネル。男子が共感する物語として有名な本作。一方、女性目線の評価は? 何が言いたい? 多角的に紐解く。<あらすじ キャスト 考察 評価 レビュー>
『(500)日のサマー』【ネタバレなし】あらすじ
舞台はアメリカ・ロサンゼルス。
グリーティングカード会社に勤めるトム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、片思いの相手であるサマー(ズーイー・デシャネル)にフラれ、自暴自棄になっていた。時間はトムとサマーの出会いにさかのぼる。
およそ1年半前。トムとサマーは職場の先輩・後輩として出会った。サマーは絶世の美女というわけではないが、愛嬌のある顔立ちとユーモラスな性格で、誰にでも好かれるキャラクターである。
トムはそんな彼女に一目ぼれをする。
2人は職場のエレベーターや飲み会などで言葉を交わし、仲を深める。トムは好きなバンドがサマーと一緒であることを知り、喜びを隠せない。
職場のパーティーが開かれると、サマーは全社員の前でキュートな歌声を披露。トムに恋人の有無を訊かれると、サマーは「自由でいたいから、恋人は作らない主義」であると返す。
ショックを受けたトムは、サマーの価値観に反感を示すが、勢い余って口論となってしまう。程なくして、仲直りした2人は友人として付き合っていくことになった。
トムとサマーはたびたび休日を一緒に過ごようになった。家具屋で仲良さそうにデートをする2人は、まるで新婚カップルのようである。
そんな中、2人はとうとう一線を超え、カラダの関係を結んだ。トムはすっかりサマーを手に入れた気になるが、彼女はあくまで2人の関係は「友達」であると告げ、トムに対するバリアを解く気配はなく…。