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ダークナイト 映像の寸評

152分の上映時間のうち、約26分間はIMAX(アイマックス)カメラを用いて撮影されている。IMAXとは、通常の35mmフィルムの4倍の面積比を持つ70mmフィルムを活用した撮影・映写方式のこと。通常のフィルム撮影に比べ、遥かに解像度の高い映像を撮ることが可能であり、本作では冒頭の銀行強盗のシーン、中盤のカーチェイスシーンなど4つの場面で使用されている。 銃口から立ち昇る硝煙や、走行する車のタイヤが巻き上げる土煙など、普段の映画体験では見過ごしてしまうような細部にも、思わず視線が釘付けになる。

ウォリー・フィスター
ウォリーフィスターGettyImages

また、顔のクローズアップでは皮膚の微細なニュアンスまで浮き彫りにされ、ジョーカーが仮面を剥いで素顔を明らかにするカットは、あまりの迫力に息を呑むこと間違いなしだ。撮影監督のウォーリー・フィスターは、『メメント』から『ダークナイト・ライジング』まで、7本ものノーラン作品を手掛けているが、間違いなく本作がベストワークだと言えるだろう。

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