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A24が黒澤明の名作映画『天国と地獄』をリメイク決定!監督スパイク・リー× 主演デンゼル・ワシントンの最強タッグ

text by 編集部

分断された階級社会をテーマに緊迫の続く黒澤明のサスペンス映画『天国と地獄』(1963)が、この度ハリウッドにて『High and Low(原題)』と題したリメイク作品の制作が決定。本作には、現在注目されている人気ハリウッド俳優たちの出演が発表された。早速、その詳細を現地メディア米Colliderを参考に紹介していく。

黒澤明の名作をA24が製作!

左からデンゼル・ワシントンとジェフリー・ライト
左からデンゼルワシントンとジェフリーライトGetty Images

黒澤明監督による映画『天国と地獄』(1963)は、エド・マクベインの小説に着想を得たサスペンス作品だ。その名作をスパイク・リー監督によってハリウッドでのリメイクされる映画『High and Low(原題)』に俳優ジェフリー・ライトが出演する。

俳優ジェフリー・ライトは、映画『アメリカン・フィクション』(2023)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートを果たし、監督コード・ジェファーソンの活躍によりアカデミー脚色賞を受賞。映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)にて、ゴッサム市警刑事ジェームズ・ゴードン役として出演。

ワーナー・ブラザースは続編となる映画『ザ・バットマン2(原題:The Batman: Part II)』が製作進行中であり、今後さらに注目を浴びること間違いなしと話題沸騰中の俳優だ。

また、そんな注目俳優ジェフリー・ライトと共に本作に出演するのが、俳優デンゼル・ワシントンである。デンゼル・ワシントンは、映画『イコライザー』シリーズ(2014〜)にて、元CIAトップエージェントであり、世の悪を完全抹消する“仕事”請負人、ロバート・マッコール役を演じ、自身は善人なのか悪人なのか自問し、自分の答えを貫き通すロバート・マッコールの刺激に満ちた演技で話題となった俳優だ。

上記のような豪華なキャスト陣に加え、監督は映画『ブラック・クランズマン』(2018)にて、アカデミー賞監督賞にノミネートを果たしたスパイク・リーが務める。業界屈指の才能が、映画『天国と地獄』リメイクの開発に参加し、これで黒澤明の名作の新たなバージョンの公開が実現する準備が整った。

新バージョンの映画『High and Low(原題)』は、Apple Original FilmsとA24が製作を手がける。A24配給で劇場公開後、Apple TV+上で配信される予定となっており、3月末より撮影が開始される。

映画『夢』(1990)や、映画『赤ひげ』(1965)で知られる黒澤明は、映画史に力強い足跡を残し、映画製作を重ねるごとにその技巧を磨いていった。そんな黒澤明の映画『天国と地獄』のあらすじは以下のようになっている。

製靴会社「ナショナル・シューズ」常務の権藤金吾(三船敏郎)は、ひそかに自社株を買い占め、会社支配を目論んでいた。そんなある日、息子の純を誘拐したという脅迫電話がかかってくる。3千万円の身代金を要求されるものの、実際に誘拐されたのは、運転手の息子・進一であることが判明する。

自分の息子の身代わりに誘拐された進一を見殺しにしていいものか。進一を救い、全財産と会社の支配権を失ってもいいのか。迷う権藤は身代金を用意し、進一は助け、誘拐犯を捕えるために刑事たちが奔走する…。

映画『天国と地獄』のリメイク作品である映画『High and Low(原題)』が、リー監督の新たなホームランとなるのかは、近い将来アップルから公開されるときにわかる。

スパイク・リー監督の映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』(2020)は、現在Netflixにて絶賛配信中である。本作は、戦死した隊員の遺骨を長い年月を経て取り戻す、年老いた退役軍人の物語だ。注目の映画『High and Low(原題)』の視聴をする前に、Netflixでリー監督の作品をチェックしておこう。

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