映画『パリ、テキサス』【ネタバレあり】あらすじ
トラヴィスはハンターとの距離を縮めるため、登下校の時間を共にしようと提案するが断られてしまう。その日の夜、トラヴィス、ウォルト、アン、ハンターの4人は、ウォルトが5年前に撮影した8ミリフィルムを見る。
そこには、トラヴィスとかつての妻・ジェーンの仲睦まじい様子と、当時3歳のハンターが映っている。幸福感あふれる映像に4人は頬を緩ませ、トラヴィスはハンターと再会後、初めて言葉を交わす。
アンはトラヴィスと2人きりで話す機会を作り、ジェーンからハンターを預かることになった経緯を話す。ジェーンは定期的にハンターの口座にお金を振り込んでおり、送金先はテキサス州のヒューストンだという。アンからジェーンの情報を聞き出したトラヴィスは、アンに会うために、ハンターを助手席に乗せて車を走らせるのだった。
ヒューストンに到着したトラヴィスは、アンから教えてもらった銀行に車を付け、ハンターと協力してジェーンを待ち伏せる。2人はジェーンらしき女性を見つけ、車で追跡する。女性が乗った車はとある建物の前で止まる。トラヴィスはハンターを車に残し、彼女を追って建物の中に入っていく。
そこはマジックミラーで隔てられた男女が電話で会話を楽しむ、一種のテレフォンクラブである。トラヴィスはジェーンを指名し、マジックミラー越しに彼女を見つめながら会話をはじめる。ジェーンからトラヴィスは見えないが、普段の客とは異なる様子を感じとり、会話の途中で中座する。
トラヴィスは車に戻り、ハンターにジェーンがいたことを報告。ホテルの部屋に腰を落ち着けると、家族3人で暮らすためにテキサス州のパリというエリアに土地を買った話をする。
翌朝、トラヴィスは再びジェーンが働くお店を訪れる。トラヴィスは昔の思い出や、嫉妬深い性格のせいでジェーンを不幸にしたことを悔いていると語る。ジェーンは話の途中から会話の相手がかつての夫だと気づき、動揺しつつも涙を流す。
ジェーンはハンターとの再会をずっと夢みていた。トラヴィスはハンターのいるホテルの場所をジェーンに知らせ、静かに席を立つ。
ジェーンはハンターのもとに向かい、涙の再会を果たす。トラヴィスは母子の再会を見届けることなく、夜の街へ車を走らせるのだった。