歴史的な名シーンで流れる「雨にぬれても」ー音楽の魅力
本作の音楽といえば、アカデミー主題歌賞と作曲賞を同時受賞したバート・バカラックの「雨にぬれても」に触れないわけにはいかないだろう。
ブッチとエッタが自転車に乗りながら遊ぶシーンで流れるこの曲は、ライトながら、どこか哀愁を感じさせ、とりわけ以下の歌詞は、のちの彼らの悲惨な結末を暗示しているように感じられる。
“雨のしずくがずっと僕の頭に降り注いでいる
ベッドから足がはみ出して寝ている男みたいだ
何もかもがしっくりこないんだ“
ちなみにこのシーンの演技はニューマンとキャサリン・ロスのアドリブで、自由闊達なカメラワークと相まって映画史に残る名シーンとして語り継がれている。
なお、本作に登場する音楽は、この「雨にぬれても」以外には、ブッチとサンダンス、エッタがボリビアに行くまでに流れる「The Old Fun City」と銀行強盗のシーンで流れる「South American Getaway」の3曲のみとなっている。
このうち、「The Old Fun City」が流れるシーンは、ボリビア行きを楽しむ3人のセピア色のイメージがストップモーションでモンタージュされており、ロイ・ヒルの非凡なセンスが感じられる。
《主な使用楽曲》
『雨にぬれても』
『The Old Fun City』
『South American Getaway』
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