『ファーゴ』【ネタバレあり】あらすじ
事件発生後、ブレーナード警察署の署長・マージ(フランシス・マクドーマンド)は、妊娠中の身で殺人事件の捜査に乗り出す。
殺された警官が車の特徴を記載したメモから、似ている車が停まっているモーテルを探し出し、そこでマージはカールとゲアと一夜限りの関係を持った女たちから、犯人の特徴を聞き出す。
調査を進めると2人が泊まったモーテルの電話の発信履歴から、ジェリーの同僚・シェプ(スティーヴ・リーヴィス)の連絡先が割り出された。シェプは2人が乗っていた車を扱うディーラーである。マージは同じ会社に勤務しているジェリーの元へ向かうが、ジェリーは誤魔化そうとしたため、彼の態度に不信感を抱く。
なんとか捜査を乗り切ったジェリーは計画を進めるため、ウェイドに誘拐犯からの伝言として「犯人は身代金のやりとりを自分(ジェリー)を窓口に指名している」と伝え、警察に相談しようとしているウェイドを説得し、金の用意をさせようとする。
しかし実行犯のカールは、当初の予定より事態が大きくなってしまったことから、ジェリーに対して身代金の8万ドル全額を要求する。ジェリーはそこで、簡単な狂言誘拐が殺人事件にまで発展したことを知ることとなった。
焦ったジェリはー、ウェイドに犯人が身代金の増額を求めてきたと伝え、100万ドルを用意させる。だが身代金の受け渡し当日、ジェリーを信用していなかったウェイドは、自ら犯人との交渉に向かった。
待ち合わせ場所に現れたウェイドを見たカールは約束と違うことに腹を立てるが、ウェイドは「娘を解放してからではないと身代金は渡さない」と強気な交渉を迫る。それに逆上したカールはウェイドを撃ち殺し、大金の入ったブリーフケースを持ってその場を去ってしまう。
遅れて待ち合わせ場所に訪れたジェリーはすでに死体になったウェイドを発見し、証拠隠滅を図るため死体を車に乗せ、立ち去った。
その後、身代金が100万ドル入っていることを知ったカールは、金を独り占めしようと道中の雪の下に隠し、アジトに戻る。そこでゲアと落ち合うと、ジーンはすでにゲアの手によって殺害されてしまった後だった。
このことから当初の計画はすでに破綻していたが、カールは100万ドルの中から抜き取った8万ドルをゲアと山分けする。しかし犯行に使用した車をどちらが所有するかで口論になり、ゲアはカールを斧で殺害してしまう。
マージは事件のことを調べるため、もう一度ジェリーの元を訪れるが、だんだん誤魔化せなくなったジェリーは車で逃げる。マージは部下にジェリーとウェイドの行方を探すように指示。怪しい男がいるとの情報を得て、湖に偵察に行く。
すると、殺人事件に使われていた車と、カールの死体を木材粉砕機で処分しようとしていたゲアを発見する。
マージは逃げようとするゲアの足を撃ち、逮捕する。湖の小屋でジーンの死体も発見され、輸送中の車でマージはゲアに「どうしてこんなことをしたのか。人生はお金よりも大切なものがある。」と諭すが、ゲアは窓から外を眺めるばかりで何も答えなかった。
その後、逃亡していたジェリーも、潜伏していた郊外のモーテルで見つかり、逮捕される。
いつもの日常が戻ったマージは、夫が描いた絵が切手の絵柄に使用されたことを告げられ、喜びを分かち合う。2ヶ月後に子どもが生まれる予定のマージと夫はダブルベッドで幸せそうに肩を寄せ合うのであった。