映画『市民ケーン』【ネタバレあり】あらすじ
飛ぶ鳥を落とす勢いのケーンは大統領の姪と結婚するも、夫婦仲は日に日に冷めていく。そんな折、歌手志望のスーザン(ドロシー・カミンゴア)と恋に落ちたケーンは、政治家になるため出馬を決意。持ち前のカリスマ性でニューヨーク州知事選挙を有利に進めるも、ライバル候補者にスーザンとの不倫関係をリークされたことをきっかけに、悪評が広がり落選。ケーンは信頼していたリーランドから非難され、妻と子供にも去られてしまう。
その後、ケーンはスーザンと再婚。彼女の夢を叶えるためにオペラハウスを建設するも、スーザンには歌の才能がなく、初舞台は大失敗してしまう。新聞各社はスーザンの初舞台を酷評するレビューを掲載。スーザンはショックを受け、「歌をやめたい」とケーンに懇願するが、ケーンはそれを承諾しない。追い込まれたスーザンは睡眠薬を大量服用。スーザンの自殺未遂に観念したケーンは、スーザンを歌手にすることを諦め、ニューヨークを去る。
ケーンは郊外に巨大な邸宅「ザナドゥ城」を建て、スーザンと使用人の3人でひっそり暮らしている。スーザンの心はケーンから離れており、しばらくして彼女はザナドゥ城を去るのだった。失意のケーンはスーザンの部屋を破壊するが、喪失感は満たされない。そして時が経ち、天涯孤独のままケーンは亡くなる。
トンプソンはザナドゥ城での取材を終えるが、ケーンが最期に遺した「バラのつぼみ」という言葉の意味はわからずじまいだ。トンプソンが城を後にすると、ケーンの遺品が次々と燃やされていく。遺品の中にはケーンが幼少時に遊んでいたそりがある。そりには「バラのつぼみ」というロゴが記されているのだった。