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難しい海外コメディの翻訳
日本語特有の言い回しに注目

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海外のコメディ映画を楽しむために、日本語訳はとても重要だ。アメリカンジョークという言葉があるように、国によって笑いのツボが異なるからだ。

本作でいうところの“おチ〇ポ様”や、“チムコ”は、キャッチーで引きのあるワードとして有効な翻訳である。これ以外にも、本作にはお下品なワードが頻出するが、とりわけ「上手いこと訳したな」と感心した日本語訳がある。

犬たちの友情を表した“ション友”という言葉だ。これは、レジー、バグ、マギー、ハンターの4匹が、互いに自分のおしっこをかけてマーキングをし合う時に使われた表現。親友という言葉に上手くかかっており、観ていて思わず膝を打った。

そしてこうした言葉を操る、日本版キャストにも注目したい。

主人公のレジー役は、お笑い芸人として活躍するロバートの秋山竜次が担当。これまた予想外なキャスティングに驚くが、意外にも声が馴染んでおり、秋山の声だと気づくのに時間がかかった。

個人的にはレジーにはもっとかわいくてピュアな声が合っているような気がしなくもないが、やや毒っ気のあるキャラクターであることもあって、秋山のコメディアンとしての資質が十分に発揮されている。とはいえ、普段コントで見せるようなふざけた調子では決してなく、丁寧にレジーというキャラクターに命を吹き込んでいて好ましい。

一方、本作では、森久保祥太郎、津田健次郎をはじめとしたベテラン声優陣が脇を固めており、盤石の表現力で映画を支えている。

オリジナルとは異なる魅力が発見できるため、一度字幕版で鑑賞した方も、ぜひ日本語吹き替え版を鑑賞してほしい。

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