個性豊かなキャラクターたちー配役の魅力
配役といえば、まずはガープ役のロビン・ウィリアムズを挙げなければならない。
コメディアンとしてキャリアをスタートさせたウィリアムズにとって、本作は、ロバート・アルトマン監督『ポパイ』(1980年)に続く、3作目の映画作品。
しかし、本作では、前作のポパイ役とは打って変わって、人々を温かく見守る普通の人の役を滋味深く演じている。
ガープを取り巻く人々の中でとりわけ印象深いのは、ロベルタ役のジョン・リスゴーだろう。
彼は、トランスジェンダーのフットボール選手というかなり難しい役どころを演じ切り、アカデミー賞助演男優賞にノミネート。メジャー役者の仲間入りを果たすことになる。
なお、ガープの母親であるフィールズを演じたグレン・クローズは、息子役のウィリアムズと実は4歳しか年が違わないが、作中ではほとんど違和感が感じられない。このあたりは、2人の演技力の賜物といえるだろう。