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史上最高のラストシーン…観客をも騙す驚異の脚本術とは? 映画『スティング』徹底考察。わからない部分&テーマ曲も解説

text by 編集部

第46回アカデミー賞
―作品賞
―監督賞
―脚本賞
―編集賞
―美術賞
―衣裳デザイン賞
―編曲・歌曲賞

演出:
16点
脚本:
18点
配役:
18点
映像:
13点
音響:
17点

アカデミー賞7部門受賞の名作『スティング』のネタバレあらすじに加え、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底考察。名優ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが共演する本作はつまらない? 面白い? 音楽と主題歌の魅力は? 多角的な視点から深掘り解説する。 <あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>

『スティング』のあらすじ

『スティング』より【Getty Imagesより】
映画スティングよりGetty Images

1936年9月、違法賭博の売上金をシカゴへ運んでいる途中であったギャングの手下モットーラは、路上で足を負傷し財布を盗まれたと叫ぶ黒人男性を目撃する。

そこへもう一人居合わせた男が犯人を撃退すると、被害者の男は、自分がギャング相手の賭博場のオーナーであり、4時までに財布を届けなければ殺されてしまうと述べる。男が財布を届けてくれたら謝礼100ドルを支払うと提案すると、金を自分のものにしようと企んだモットーラは、その役目を買って出る。

もう一人の男は、モットーラに彼の所持金を出すように言い、全ての金をまとめてズボンの中に入れた方が安全だと言って実際にやってみせる。

男の言うとおりに金をズボンの中にしまってその場を離れてタクシーに乗り込んだモットーラが、笑顔で財布の中身を確認すると、中からは大量のチリ紙が出てくる。

強盗と被害者のルーサーと通りすがりの男フッカー(ロバート・レッドフォード)はグルの詐欺師で、モットーラの所持金をまんまと騙し取ったのだった。

成功を喜んだフッカーは、賭博場に向かい取り分をルーレット賭けるが、そのルーレットもいかさまであったために、一瞬で大金を失ってしまう。そのことを知ったルーサーは、フッカーの身を案じ、組織から脱けて、元大物詐欺師ヘンリー・ゴンドーフ(ポール・ニューマン)の元に行くよう指示する。

落ち込むフッカーの前に、刑事のスナイダー(チャールズ・ダーニング)が現れる。スナイダーによると、彼らが騙し取った金は大物ギャングであるドイル・ロネガン(ロバート・ショウ)に渡る予定のものだったという。金を要求してくるスナイダーに、フッカーは偽札を渡してその場を切り抜ける。

身の危険を察知したフッカーは急いでルーサーにの元に向かうと、彼が目にしたのは、建物の窓から突き落とされて亡くなったルーサーと、泣き崩れる仲間達の姿。フッカーは打ちのめされつつその場から逃げ出し、生前ルーサーに紹介された元大物詐欺師ヘンリー・ゴンドーフを尋ねるべくシカゴに飛ぶ。

ゴンドーフは殺されたルーサーの旧友であった。詐欺師を引退して、娼婦ビリーが経営する屋内遊園地で働いていたが、フッカーの説得でドイル・ロネガンへの復讐に手を貸すことに。ゴンドーフは昔の詐欺師仲間を集め、偽の賭博場にロネガンを誘い込むべく準備を始めるのだった…。

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