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「パワーあふれる原作をそのままアニメにできるように」
TVシリーズからアップデートされたシーン

©金城宗幸・三宮宏太・ノ村優介・講談社/「劇場版ブルーロック」製作委員会 
©金城宗幸三宮宏太ノ村優介講談社劇場版ブルーロック製作委員会

ーー『ブルーロック』の主人公は潔 世一ですが、本作は凪視点で『ブルーロック』を楽しむことができる、唯一無二の作品です。今回、作画でレベルアップした点などお聞きできればと思います。

「TVシリーズの第1期からですが、スポーツをアニメで描くって、物凄く大変なんです。第1期の時はトライアンドエラーを繰り返しながら制作していましたが、劇場版では制作開始時からアニメの『ブルーロック』らしさがしっかり出来上がっているので、作品としての統一感、映像的なまとまりみたいなものが、全体的に底上げされていると思います。鋭い人だったら予告映像を見て、オーラの表現の違いに気付いているかもしれないですね」

ーー今から観るのが楽しみです。スポーツを扱った作品は躍動感やスピードなどは大変ということですが、『ブルーロック』は表現力が高く、プレーシーンに迫力があると感じています。その秘訣やこだわっている点をお聞きできればと思います。

「『ブルーロック』は、パワーあふれる原作をそのままアニメにできるように心がけています。というのも、金城先生とノ村先生が描く原作1コマ1コマが、絵としての迫力が物凄く強いんです。

例えば原作だと、シュートシーンではタッチ線が多く入っていたり、キャラの「エゴ」が増すシーンでは、筆ペンのような特殊なタッチになっていたりします。アニメーションにもそういう1枚1枚の絵に迫力とスピード感を乗せることで、原作で表現されている勢いを画面でも感じられるようにしています」

――『ブルーロック』ならではの表現ということですね。

「そうですね。元々原作が『サッカーを知らない人でも楽しめるように』というコンセプトの元で描かれている分、逆にサッカーについて詳しい人が観ても『ちゃんとしてるな』と思われるように、リアルと外連味のバランスを取りながら制作していると思います。」

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