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ラストシーンの意味は? 大男の正体はジャイアント馬場? 映画『用心棒』徹底考察。黒澤明の革命的な演出と音楽も解説

text by 編集部
『椿三十郎』の三船敏郎【Getty images】

『椿三十郎』の三船敏郎【Getty images】

用心棒

3.5
原題:
用心棒
製作年:
1961年(日本)
監督:
黒澤明
脚本:
黒澤明, 菊島隆三
撮影:
宮川一夫
音楽:
佐藤勝
配給:
東宝
上映時間:
110分
出演:
三船敏郎, 仲代達矢, 志村喬, 山田五十鈴, 司葉子, 加東大介, 東野英治郎

ヴェネツィア国際映画祭 男優賞
キネマ旬報ベストテン 男優賞
ブルーリボン賞 主演男優賞
都民映画コンクール 銀賞
日本映画記者会賞 男優賞

演出:
16点
脚本:
15点
配役:
17点
映像:
16点
音響:
15点

日本映画の永遠の巨匠、黒澤明の時代劇エンターテインメント『用心棒』を演出・脚本・配役・映像・音楽の5つの視点から解説。ジャイアント馬場そっくりの大男の正体は? リメイク版の特徴、卯之助が銃を武器にする理由、海外の反応、ラストシーンの意味は? 多角的に解き明かす。<あらすじ キャスト 配役 考察 解説 評価 レビュー>

『用心棒』のあらすじ

映画『用心棒』のポスター
映画用心棒のポスターGetty Images

1人の浪人が、桑原に囲まれた宿場町にやってくる。そこでは賭場の元締めである清兵衛一家とき清兵衛の弟分である丑寅一家が争っていた。彼らは、町の有力者である名主の多右衛門と造酒屋である徳右衛門を後ろ盾にし、町の産業は中断、町はひどく荒廃していた。

酒場の権爺から話を聞いた浪人は、酒代の代わりに町を平穏にしてやるといい、丑寅の子分3人を挑発し、一気に切り倒す。これを見ていた清兵衛一家は用心棒として五十両で雇った。浪人はふと見た桑畑を眺め、桑畑三十郎と名乗る。

清兵衛は三十郎を雇ってすぐ、丑寅一家との抗争に決着をつけようとしたが、清兵衛と女房のおりんが、決着が付いたら三十郎を始末しようとしている話を知る。三十郎は報酬を突き返し、清兵衛一家から足抜けする。

三十郎の狙いは、本格的な抗争を起こし、両勢力を共倒れさせることにあったが、そこに江戸幕府の役人である八州廻りが来ると一報が入り、抗争は中止となってしまう。その間に、そして清兵衛と丑寅は、互いに大金の報酬で三十郎を雇おうとし続けている。

十日後、隣町で町役人が殺された報が届き、八州廻りが街を去っていく。抗争は再開すると思われたが、そのまま沈静化してしまう。その理由として、丑寅の頭の切れる弟、卯之助が帰参し、仲介役となって手打ちする算段を立てていたのだった…。

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