映画『十二人の怒れる男』あらすじ【ネタバレあり】
少年の未来に関心のない8番以外の陪審員たちは、うんざりして8番を責め立てる。すると8番は「再び評決をとり、自分以外の全員が有罪と思うならもう反論はしないが、逆に自分以外の誰か1人でも無罪だと思うなら議論を続ける」と譲歩案を出す。結果は、有罪10票・無罪2票。
無罪に投じたのは、8番の熱意に心を動かされた老人の9番の陪審員だった。再び議論が行われることになり、8番は証言に対する反対の意見をあげていく。細かすぎると指摘する他の陪審員たちに対し「人の命がかかっている大事な議論で細かく考えるのは当然」と言い返す。
こうして証言を見直していくうち、矛盾した点が出てくることに気づき、1人、また1人と無罪に主張を変えていった。再度評決を取り直したところで、有罪が3人に対し無罪が9人になる。
するとこれまでずっと有罪を強く主張していた10番が、少年への批判を強める。しかし無茶苦茶な言い分を述べる10番を他の陪審員が無視すると、彼は陪審員が集まる机から離れて床に座り込んでしまう。そして最後には、有罪を主張し続けるのは3番の陪審員だけとなった。
3番は理不尽な態度を変えず「少年が死ねばいい」と泣き出す始末。だが、3番は自分の息子と喧嘩別れしたことで、理不尽に少年の有罪を主張しているだけだった。
3番は子供の写真を破り捨てると、少年の無罪を認める。こうして、全員の意見が「無罪」となると、審議は終了した。