『ミスト』【ネタバレあり】あらすじ
霧に覆われたスーパーに閉じ込められた人々の不安は絶えない。デヴィッドは故障した発電機を確認するため、外の様子を見に行く。スーパーの店員と数人の男性客と共に倉庫に向かい、シャッターを開くと、客の1人が外から伸びてきた謎の触手に捕まり、外に引きずり出されてしまう。
デヴィッドたちは、店内の人々に「外に出てはいけない」と伝えるも、一部のグループは助けを呼ぶために「外に出る必要がある」と主張。話し合いの末、一部のグループは外出することになる。その際に1人の男の腰にロープを巻き付け、どこまで進めるのかを検証することに。
外出組が出発してしばらくは順調に伸びていたロープだったが、突然強い力で引っ張られたかと思いきや、急に動きを止める。デヴィッドたちがロープを手繰り寄せると、男の下半身だけが戻ってくる。
夜がやってくると、スーパーマーケットの明かりに引き寄せられて、巨大な虫や翼竜がガラスを突き破って店内に侵入してくる。デヴィッドは医療物資を取りに行くため、隣接するドラッグストアに向かうが、店内は蜘蛛の糸が張り巡らされており、見通しが悪い。
叫び声がする方に歩みを進めると、屈強な軍人が柱に巻き付けられていた。デヴィッドが助けようとすると、軍人の体内から蜘蛛のような生物が無数に現れ、行動を共にしていた男数名が犠牲になる。
スーパーマーケットに戻ると、店内の人々はミセス・カーモディ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が唱える陰謀論によって、すっかり洗脳されていた。カーモディは客の1人である兵士・ジュサップ(サム・ウィットワー)に狙いをつける。
「ジュサップを殺して生贄に捧げれば事態は解決に近づく」というカーモディの言葉に操られ、店内の人々は彼を殺し、死体を店外に放り出すのだった。
デヴィッドたちは、カーモディの標的になるのを恐れ、密かにスーパーマーケットを脱出しようと画策する。そんな折、カーモディは幼いビリーを生贄に捧げるように要求。
デヴィッド率いるグループとカーモディ一派は戦闘状態に陥り、戦いの渦中でカーモディ一は命を落とす。店内に居られなくなったデヴィッドは、アマンダやビリーを車に乗せ、店を脱出することになる。
デヴィッドは深い霧の中、車を走らせる。街はすっかり崩壊し、数十メートルはあろうかと思われる巨大生物が我が物顔で歩いている。命からがら自宅へと戻ってきたデヴィッドだったが、糸に巻かれた妻の無残な死体と直面し、絶望を深める。
アマンダやビリーの命を怪物に奪われることを憂い、デヴィッドは自身の手で2人を銃殺。「俺を殺せ」と怪物に向かって叫ぶが、霧は徐々に晴れていき、火炎放射器を持った軍隊がデヴィッドを助けに現れる。
軍用車には、霧が発生した直後に、スーパーマーケットを飛び出していった女性と子供も乗っている。街には平和が訪れようとしている。判断を誤り、愛する存在を手にかけてしまったデヴィッドは正気を失い、叫び続けるのだった。