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アンジェロ・バダラメンティの才能が光る多彩な楽曲〜音楽の魅力

アンジェロ・バダラメンティ(2014年)
アンジェロバダラメンティ2014年Getty Images

本作の音楽を手掛けたのは、アンジェロ・バダラメンティ。『ブルー・ベルベット』(1986年)以降、リンチ作品の音楽を手掛けている映画音楽家である。

アンジェロは、本作のテイストに合わせて、シンセサイザーとオーケストラを使った不気味でアングラな楽曲から60年代のオールディーズまで、さまざまな音楽を提供。以下では、とりわけ印象的な曲を紹介しよう。

まずは、リズミカルなドラムと金管楽器のスウィングが魅力的な「Jitterbug」。オープニングのダンスシーンで流れる本曲は、青春映画さながらのメロディが印象的で、本作の幕開けにピッタリの軽快な音楽に仕上がっている。

本作のテーマソング「Mulholland Drive」では、バダラメンティ流のシンセサイザーの音色が、本作の美しくもおどろおどろしい白昼夢を見事に表現。官能的な重低音と静謐で哀愁漂う音楽が、観客を陰鬱な世界へと引きずり込む。

また、映画業界をテーマとした本作だけあり、60年代のオールディーズが随所に散りばめられているのも本作の特徴。

『シルヴィア・ノース物語』のオーディションのシーンでは、コニー・スティーブンスの「Sixteen Reasons (Why I love you)”カミーラ・ローズやリンダ・スコットの「I’ve Told Every Little Star」が使われ、作品に花を添えている。なお、実はアンジェロは本作にキャストと出演している。どの場面で出演しているか、ぜひ探してみてほしい。

最後に余談だが、リンダ・スコットの「I’ve Told Every Little Star」は、TBSのバラエティー番組「マツコの知らない世界」のテーマソングにも使用されている。

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