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『ゴッドファーザー PART II』【ネタバレあり】あらすじ

映画『ゴッドファーザーPART II』より【Getty Images】
映画ゴッドファーザーPART IIよりGetty Images

1958年。マイアミのロスの元を訪れたマイケルは、父の代から続く長年の協力関係を強調し、自分を襲撃したのがフランクであるとし、彼を抹殺することで合意する。次にマイケルはニューヨークにいるフランクと会い、事件の真犯人がロスだと告げ、裏切り者をあぶり出すためにロサト兄弟と会談してほしいと依頼する。

フランクはマイケルに説得されロサト兄弟の元へ赴くと、首を絞められて殺されそうになるが、騒ぎを聞きつけた警察によって助かる。フランクはマイケルに裏切られたことを悟った。

この年の年末、マイケルはロスの誕生日パーティーに出席するため、キューバのハバナへ向かった。その頃、キューバではアメリカの支援を受けるバティスタ政権とカストロ率いる反政府ゲリラによる内戦の真っ只中であったが、マフィアたちは反政府軍が勝ち、パティスタ政権が利権を失うことを恐れていた。

遅れて、マイケルの兄であるフレドがハバナへ到着すると、マイケルはフレドに、ロスが自分を殺そうとしていることを知り、もうすぐ暗殺することを伝える。その後、マイケルはロスにフランクを手にかけたのは誰か問い詰めるが、ロスはうろたえる様子もなく、自身が可愛がっていたモー・グリーンを殺し、その利権を奪ったマイケルを責めた。

また、フレドが口を滑らせたことによって彼がロスの仲間であったことを知り、激怒するマイケル。マイケルは子分にロスと側近のジョニー・オラを暗殺することを命じ、オラを消すことには成功したが、ロスの暗殺には失敗した。

翌年の1959年。新年パーティーの最中、政府高官が反政府軍が勝利したことを出席者たちに知らせると、場は騒然となる。マイケルも他の客と同じくハバナから脱出しようとするが、フレドは一人で逃走してしまう。屋敷に戻ったマイケルはトムから、ロスが体調を崩しマイアミの病院で静養中であることとフレドがニューヨークに潜伏しているとの報告を受ける。さらにケイが流産してしまったことを知り、ショックを受けた。

1919年。ヴィトーと妻の間には、次男・フレドに続き、三男・マイケルが誕生していた。ヴィトーは犯罪行為で金を稼ぐようになっていた。しかし、ヴィトーの噂を聞きつけたファヌッチが、みかじめ料を要求してくるようになる。腹を立てる仲間たちを制し、ヴィトーは要求をのむフリをしてファヌッチを油断させ、殺してしまう。

地元住民から嫌われていたファヌッチをヴィトーが殺したことは表向きには秘密であったが、多くの者がそれを知っていた。ヴィトーは、仲間や街の人々から尊敬を集めるようになっていた。その後ヴィトーは、オリーブオイルの輸入業者を立ち上げ、表向きの仕事として「ジェンコ貿易会社」を営む。

1959年。ロスの差し金によって、ワシントンでは連邦議会上院で組織犯罪に対する特別委員会が開かれ、表向きは実業家となっているマイケルがファミリーの裏切りによって告発される。公聴会に出席したマイケルは、五大ファミリー暗殺容疑について問われるが、全面的に否定。委員会側では、マイケルに裏切られたと勘違いしたフランクが告発の証人になろうとしていた。しかしマイケルはフランクの兄をシチリアから呼び寄せ、人質にしていることをにおわせると、フランクは寸前で証言することを拒否した。

一方、残酷すぎるマイケルに嫌気がさしたケイは、子どもを連れて出て行くと伝える。さらに身ごもっていた子どもは、意図して中絶したことを明かした。それを聞いて激怒したマイケルはケイを殴り、子どもの親権を自分に残したままケイと離婚し家から追い出してしまう。

1925年。どん底から一転、成功を収めたヴィトーは、家族を連れて故郷シチリア島コルレオーネ村を訪れると、ドン・トマシーノに協力してもらい、かつて家族を殺したドン・チッチオの邸宅へと向かった。目の前に現れたヴィトーのことを、かつての少年とは気付かないドン・チッチオに復讐を果たした。

ヴィトーと家族は、チッチオの手下に脚を撃たれて車椅子に乗ったトマシーノに見送られて、アメリカへ戻るのであった。

1959年。マイケルは、家族を大切に思う気持ちとは裏腹に、次々と自分から離れていってしまうことを嘆いていた。間も無く母も亡くなり、葬儀には疎遠の妹コニーやフレドも姿を見せた。マイケルはコニーと和解し、コニーはフレドのことも許すように懇願した。コニーの願いを聞き入れたマイケルは、フレドと抱き合い、頰にキスをするが、側近のアル・ネリには意味深な目線で合図を送っていた。

苦境を乗り越えたマイケルは、今回の事件について全てにケリをつけるとトムに伝えた。そこでトムは刑務所で特別待遇を受けながら保護されているフランクの面会に行き、家族を守るためには古代ローマの風習にのっとり、自ら責任を取って自殺することが最善だとほのめかす。その意味を察したフランクは、浴槽で手首を切って自殺してしまうのであった。

次に部下のロッコに、イスラエルへ亡命しようとして失敗しアメリカにとどまっていたロスの暗殺を命じた。ロッコは空港にいたロスを射殺することに成功するが、その場にいたFBI捜査官に撃たれて死亡する。

最後に、釣りをしようとボートで湖に出ていたフレドは、同乗していたアル・ネリによって射殺される。この銃声を聞いたマイケルは一人、1941年の父の誕生日に兄弟が集まった時のことを思い出していた。真珠湾攻撃による日本との核戦争が始まり、マイケルは軍隊に入ることを志願するが家族には猛反対されていた。そんな中、フレドだけは自分の味方だった。

マイケルは昔の出来事に思いを馳せ、一人うつろな表情で物思いにふけているのであった。

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