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これぞ究極の続編…偉大な5つのポイントとは? 映画『ゴッドファーザー PART II』徹底考察。フランクはなぜ裏切った?

text by 編集部
映画『ゴッドファーザー PART II』のワンシーン。主人公マイケル・コルレオーネを演じる、アル・パチーノ

映画『ゴッドファーザー PART II』のワンシーン。主人公マイケル・コルレオーネを演じる、アル・パチーノ【Getty Images】

ゴッドファーザー PART Ⅱ

4.5

アカデミー賞 作品賞 助演男優賞 助演女優賞 監督賞 脚色賞 作曲賞 美術賞
英国アカデミー賞 主演男優賞
アンソニー・アスキス賞 編集賞
ゴールデングローブ賞 脚本賞
全米映画批評家協会賞 監督賞
全米監督協会賞 長編映画監督賞
全米脚本家組合賞 脚色賞

演出:
17点
脚本:
18点
配役:
19点
映像:
18点
音響:
18点

映画史に燦然と輝くギャング映画の金字塔『ゴッドファーザー』。その続編となる『ゴッドファーザー2』を演出、脚本、配役、映像、音楽の5つの視点から解説。ロバート・デ・ニーロの歴史に残る名演技、「難しい」と定評の物語、フランクがなぜ裏切ったのか、多角的な視点から紐解く。<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>

『ゴッドファーザー PART II』あらすじ

映画『ゴッドファーザー PART II』のワンシーン。主人公マイケル・コルレオーネを演じる、アル・パチーノ
映画ゴッドファーザー PART IIのワンシーン主人公マイケルコルレオーネを演じるアルパチーノGetty Images

1901年、イタリアのコルレオーネ村に住む9歳の少年ヴィトーは、父アントニオを地元マフィアのボスであるドン・チッチオに殺された挙句、父の敵討ちをしようとした兄のパオロまで失ってしまう。掟に従いヴィトーも命を狙われるが、母が身代わりとなったことで命拾いし、村の人々の手を借りて一人アメリカへ行きの移民船に乗りこむ。

ニューヨークに到着したヴィトーは、入国管理官から名前を尋ねられたが、英語がわからないため答えることができなかった。管理官はヴィトーが持っていた名札を見て、ヴィトー・コルレオーネと名簿に登録した。

1958年。マフィアの父・ヴィトーの跡を継ぎ、裏社会で絶対的な権力を手に入れたマイケル・コルレオーネは、本拠地をニューヨークからネバダ州に移していた。タホ湖畔にあるコルレオーネ家の屋敷では息子・アンソニーの初聖体式を祝う盛大なパーティーが開かれており、来客が後を絶たなかった。

中にはマイケルに賄賂を要求する上院議員のパット・ギアリーや、ファミリーを裏切った夫を殺されたマイケルの妹のコニー、兄のフレドがいた。上院議員組織の古参幹部ピーター・クレメンザ亡き後、ニューヨークの縄張りを受け継いだフランク・ペンタンジェリも来ていた。

フランクは、クレメンザから縄張りの一部を受け継いだと主張するロサト兄弟と対立しており彼らを殺したいと思っていたが、バックにユダヤ系マフィアの大物であり、ヴィトーの盟友であったハイマン・ロスが付いていることから、マイケルに自制するように言われる。

その夜、マイケルは妻のケイと共に就寝中、突然何者かに窓の外から激しい銃撃を受ける。幸い命が助かったマイケルは、ニューヨークの件に関係があることを察し、義兄で組織の弁護士のトム・ヘイゲンに全てを任せ、ロスのいるマイアミへと向かった。

1917年。大人になったヴィトーは、妻カルメラとの間に長男ソニーを授かり、親友のジェンコ・アッバンダンドの家が経営する店で働いていた。しかし、突然現れた地元のギャングのドン・ファヌッチが、自分の甥を店で働かせようと、ヴィトーの職を横取りしてしまう。それでも家族を養わなくてはならないヴィトーは、ピーター・クレメンザとともに犯罪に手を染めていく。

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