『蜘蛛巣城』【ネタバレあり】あらすじ
その主君殺しの濡れ衣を着せられてしまった臣下の小田倉則安は国春の嫡子である義照を養子に迎えようとしたが、浅茅は懐妊したことでこれを断り、武時も心変わりする。
義明親子が姿を現さないまま、養子縁組の宴が始まるが、その間、武時は死装束を着た義明の幻を目にし、錯乱状態に陥ってしまう。浅茅は客を引き上げさせたが、あるひとりの武者が義明は殺害したものの義照は取り逃したことを報告する。
ある嵐の晩、浅茅は流産する。国丸、則安、義照を擁した乾の軍政が攻め込んできたと方が入り、無策の家臣に苛立った武時は、あの奇妙な老婆の事を思い出し、「蜘蛛の手の森」へと向かう。
現れた老婆は、まともや「蜘蛛の手の森が城に寄せて来ぬ限り、あなた方は戦に破れることはない」と予言する。
武時は、蜘蛛巣城を包囲され動揺する将兵に、この予言を語ることで、指揮をたけめる。しかしその翌日、浅茅は発狂し「血が取れぬ」と、異様なほど手にを洗い続けた。
そして寄せてくる「蜘蛛の手の森」に兵士たちはいよいよ恐慌をきたしてしまう。持ち場に戻れと怒鳴る武時に向け、味方の兵から無数の矢が放たれる。矢を受けた武時は命を落とすのだった。